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響[摩天楼オペラ]のドラム・カヴァー解説 #12 〜 X JAPAN「Rusty Nail」

  • 文&解説&動画:響[摩天楼オペラ]

こんにちは、摩天楼オペラの響です。最終回となる今回は、X JAPANの「Rusty Nail」の解説を行わせていただきました。X JAPANの代表曲の中ではめずらしい、8ビートを中心とした楽曲となりますので、比較的コピーは簡単と言えるでしょう。解説するのは1Aドラム・ソロギター・ソロ3Aの4箇所になります。

◯ Anatomy of Drumming #12 Contents

 ■ カヴァーのポイント① 〜忙しいての動きを整理する〜
 ■ カヴァーのポイント② 〜叩き切るための3つのポイント〜
 カヴァーのポイント③ 〜ギターに合わせた不規則なフレーズ
 カヴァーのポイント④ 〜ハイハットとタムの距離感がポイント〜

▲セルフ・カヴァー解説動画はこちら

■カヴァーのポイント① Aメロ〜忙しい手の動きを整理する〜

Aメロは全体を通してハイハットを細かく刻んだビートとなっていますが、ここは16分連打ではなく2打目が休符となっているところに注意しましょう。そして1小節目の4拍目ウラ、ここは手をクロスしていると間に合わないのでオープン奏法で叩いてみてください。また2、3小節目はビートを維持しつつフィルが連続しますが、どちらもハイハットとスネアを叩いたあとのタムへの移動がポイントで、手の動きがかなり忙しくなるのでしっかりとヒットすることを意識しましょう。

 ▶︎“Aメロ”の解説を再生◀︎ 

■カヴァーのポイント② ドラム・ソロ〜叩き切るための3つのポイント〜

ドラム・ソロのポイントとしては3つ挙げられます。まずはAメロで解説した中抜きの16分をマスターすること。先ほどはハイハットのみでしたが、ここではスネアやタムを中心にそのパターンを展開していきます。次に3、4小節目の3打アクセントのフレーズ、これは4打一塊を意識して拍を見失わないように気をつけましょう。そして中盤の手足のコンビネーション、右手のみが移動していく手足2打ずつのパターンと、その直後の高速6連に注意して叩きましょう。

 ▶︎“ドラム・ソロ”の解説を再生◀︎ 

■カヴァーのポイント③ ギター・ソロ〜ギターのアクセントに合わせる不規則なフレーズ〜

ギター・ソロはまず3、4小節目、ギターのアクセントに合わせてスネアとキックを入れるパターン。かなり不規則なフレーズのため、まずはアクセントの位置をしっかりと覚えてあげましょう。そして最後のフィル、ここはクラッシュを1打目に入れつつ、タイコ類を順番に移動していくフレーズで、セッティングによってはかなり難易度の高いパターンとなります。またラストのスネアは、直後のタム回しとの境目がわかりづらいため、しっかりと拍を感じながら叩いてみてください。

▶︎“ギター・ソロ”の解説を再生◀︎

■カヴァーのポイント④3A〜ハイハットとタムの距離感がポイント〜

3Aは基本的には1Aの応用フレーズとなっていますが、こちらは中抜きではなく通常の16分連打となっています。その中でスネアやタムを混ぜ込んでいくのですが、規則性がないことや、楽曲のテンポ感などを考えるとかなり難易度が高いフレーズです。ポイントとしては、ハイハットとタムの距離感をしっかりと意識して叩くようにしてみてください。そしてそのフレーズの直後に、1Aでも登場したタム回しを中心としたフィルが一気に登場するので、まずは全体のパターンを覚えるところから練習してみてください。

 ▶︎“3A”の解説を再生◀︎

◎Profile
ひびき:2014年に本格的な音楽活動を開始し、2019年にVロック・バンド“摩天楼オペラ”に正式メンバーとして加入。同年2月に初の参加アルバム『Human Dignity』でメジャー・デビューを果たす。自身のバンド活動以外にも、さまざまなアーティストのライヴ・サポートやドラム・セミナーの開催、教育現場でのライヴ参加や講師活動など、幅広い音楽活動を行っている。パール/ジルジャンのエンドーサー。

◎Information
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