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Anatomy of Drumming feat. 響[摩天楼オペラ]#6 〜 BABYMETAL「Road of Resistance」

  • 文&解説&動画:響[摩天楼オペラ]

こんにちは、摩天楼オペラの響です。第6回目はBABYMETALの「Road of Resistance」のドラム・カヴァー解説を行わせていただきました。BABYMETALを代表するこの楽曲は、高速ツーバスやブラスト・ビートなどメタル必須のフレーズに加えて、細かいフット・ワークなどメタル・コア的なフレーズも登場する、かなり難易度の高い楽曲です。今回はイントロ2ヵ所、Cメロ、サビを解説していきます。

◯ Anatomy of Drumming #6 Contents

 ■ カヴァーのポイント① 〜メタル・コア的な細かい足技〜
 ■ カヴァーのポイント② 〜手が8分&足が16分のボム・ブラスト〜
 カヴァーのポイント③ 〜見た目のインパクトも抜群なフレーズ
 カヴァーのポイント④ 〜楽曲を通して登場する王道の2ビート〜

■カヴァーのポイント① イントロ①〜メタル・コア的な細かい足技〜

イントロ①ではメタル・コア的な細かいフット・ワークが登場します。1小節目を例に考えると、1、2、4拍目に16分の3連打が登場します。これは右足のダブルの間に左足を差し込むイメージを持つと踏みやすくなります。3拍目のキックは8分で1打と少なめではあるのですが、3連打の間にこのフレーズがあることで、4拍目のタイミングがズレやすくなるので注意が必要です。また、全体を通して手足の音数の差がかなりあるため、身体のバランスが崩れないように意識しましょう。

 ▶︎“イントロ①”の解説を再生◀︎ 

■カヴァーのポイント② イントロ②〜手が8分&足が16分のボム・ブラスト〜

イントロ②ではテンポ・アップしてから、かなり長めなブラスト・ビートが登場します。ブラスト・ビートといってもさまざまな種類がありますが、ここでは両手が8分の同時打ち、足が16分のボム・ブラストというブラスト・ビートになっています。練習法として、まずは手だけで挑戦してみてほしいのですが、長尺での同時打ちや、左右のリバウンドの違いによって意外とズレが生じやすいフレーズになっています。それができたらキックを入れていくといった感じで、段階を踏んで練習すると習得しやすいです。

 ▶︎“イントロ②”の解説を再生◀︎ 

■カヴァーのポイント③ Cメロ〜見た目のインパクトも抜群なフレーズ〜

ここではサビ前(Cメロ)のフィルインを解説していきます。全体的に手の移動が激しいフレーズとなっていますが、中でもポイントとして挙げられるのが3、4小節目の2拍目のクラッシュ・シンバルです。ここを左手で叩き、左右のクラッシュを振り分けることで、見た目も音もかなり派手なフレーズとなるのでぜひ挑戦してみてください。また5小節目のコンビネーションは、手の移動が少し大変ではありますが、こちらも派手でインパクトのあるフレーズで僕自身も普段からよく使用しています。

 ▶︎“Cメロ”の解説を再生◀︎ 

■カヴァーのポイント④サビ〜楽曲を通して登場する王道の2ビート〜

ラストは楽曲全体を通して登場する2ビートについて、サビの部分から解説していきます。譜面を見てもわかるように、足のパターンが次々と変化しており、この4小節だけでも3つのパターンが登場しています。具体的には、1、3小節目のベーシックなパターン、2小節目の16分ウラを含むパターン、4小節目のツーバス連打のパターンといった感じです。パターン自体の練習も大切ですが、それ以上に切り替わりの部分を曖昧にしないことが重要で、そこが曖昧だとカッコいい2ビートに聴こえません。この切り替えに関しては、第1回の「Silent Jealousy」の解説で触れていますので、そちらをご覧ください。

 ▶︎“サビ”の解説を再生◀︎ 

◎Profile
ひびき:2014年に本格的な音楽活動を開始し、2019年にVロック・バンド“摩天楼オペラ”に正式メンバーとして加入。同年2月に初の参加アルバム『Human Dignity』でメジャー・デビューを果たす。自身のバンド活動以外にも、さまざまなアーティストのライヴ・サポートやドラム・セミナーの開催、教育現場でのライヴ参加や講師活動など、幅広い音楽活動を行っている。パール/ジルジャンのエンドーサー。

◎Information
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