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    【R.I.P.】ナッシュビルの重鎮ドラマー、ケニー・マローン急逝

    • Photo: Rick Diamond/Getty Images

    カントリーやブルーグラス・シーンを中心に幅広く活躍したナッシュビルの重鎮ドラマー、ケニー・マローン(Kenny Malone)が8月26日にこの世を去った。享年83歳。親交の深いベーシストのデイヴ・ポメイロがSNSで公開、海外メディアの情報によれば、新型コロナウィルスのため入院したばかりだったという。

    ケニー・マローンは1938年生まれ。コロラド州デンバー出身。5歳でドラムを始め、後にワシントンDCの海軍楽隊に所属し、打楽器を担当。打楽器を指導する教官としても活躍していたという。転機となったのは1970年で、軍隊を辞めてナッシュビルに移り住み、セッション・ミュージシャンとしてのキャリアをスタート。エルヴィス・プレスリーのバックも務めたドラマー、ラリー・ロンディンらと交流を深め、セッション・ドラマーとしての頭角を徐々に現し、幅広いジャンルのレコーディングに参加。以降、40年以上に渡ってナッシュビルにおけるファースト・コールの1人として活躍し、レイ・チャールズ、ドビー・グレイ、クリスタル・ゲイル、J.J.ケイル、ジョージ・ジョーンズら数多くの作品にその名を刻んできた。近年もザ・ブラック・キーズのダン・オーバックのソロ・アルバムや、シンガー・ソングライター、カート・ヴァイルの最新EPに参加するなど、演奏家として健在ぶりを発揮していただけに、今回の急逝は残念でならない。心よりご冥福をお祈りいたします。