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ブレッカー・ブラザーズ、ザヴィヌル・シンジケート、サンタナなど、数々のトップ・アーティストと共演し、ジャズ/フュージョンからロックまで幅広いフィールドで活躍したドラマー、ロドニー・ホルムズ(Rodney Holmes)が逝去した。享年59。
活動の場をシフト・チェンジして
世界に名を轟かせるドラマーへ
ロドニーは1966年生まれ。アメリカ・ニューヨーク州出身。10歳の頃に学校のブラス・バンドへ入ったことをきっかけにドラムを始めた。音楽好きの家庭で育ち、父親が所有していたマイルス・デイヴィスやアート・ブレイキーのレコード、兄が聴いていたオハイオ・プレイヤーズやファンカデリック、アース・ウインド&ファイアー、さらにはレッド・ツェッペリンやクラシック音楽まで、幼い頃から幅広いジャンルの音楽に親しんだという。
影響を受けたドラマーとして、本人が“最初のヒーロー”と語っていたのはマックス・ローチ。意味のあるドラム・ソロに感銘を受けたそうだ。その後、トニー・ウィリアムス、スティーヴ・ガッド、ジョン・ボーナムといったドラマーにも影響を受けながら、自身のドラミング・スタイルを築き上げていく。
高校時代にプロ・ミュージシャンになることを決意した彼は、地元ニューヨークでキャリアをスタート。20代前半まではジャズを中心に活動していたが、後に本人はインタビューで「ジャズだけだと自分の音楽背景を十分に生かすことができなかった」と当時を振り返っている。 幼少期からジャズ以外に、ファンクやロックなど幅広い音楽に触れてきた彼にとって、ジャズという枠組みだけでは自身のポテンシャルを表現しきれなかったのだろう。
そこでアコースティックからエレクトリックへとシフト・チェンジし、メインとなる活動の場をフュージョン・シーンへと移した。これが大きな転機となり、90年代にジョー・ザヴィヌル率いるザヴィヌル・シンジケート、そしてブレッカー・ブラザーズへ加入。その名を世界に轟かせるドラマーへと駆け上がることになった。

以降もウェイン・ショーター、ステップス・アヘッド、ラリー・コリエル、ヴィクター・ベイリー、レニ・スターンらと共演するなど、シーンに欠かせない存在として、キャリアを重ねていく。
サンナタの超ヒット曲「Smooth」への参加
グラミー受賞作品にも名を連ねる
ジャズ/フュージョン・シーンでの活躍と並行して、彼の名を轟かせる大きなきっかけとなったのが、サンタナでの活動だろう。ツアー・サポートだけでなく、レコーディングでも手腕を振っており、中でもロブ・トーマスをフィーチャーし、世界的なメガ・ヒットとなった「Smooth」への参加は有名な話。本作を筆頭に、複数のグラミー賞受賞作品に名を連ねている。 ロック・シーンでは、その後もスティーヴ・ルカサーやポール・ギルバードなど数多くのアーティストと共演している。

自身のドラミングについて1994年8月号のインタビューで、「ドラムはスポーツではない」と語り、身体を緊張させず、呼吸を安定させることで、パワフルでクリアなサウンドを両立。また、マーチング・バンドで培ったルーディメンツを基礎としながらも、「パッドでの練習だけに頼らず、ドラム・セットを叩く感覚を忘れないことが大切」とも話しており、卓越したテクニックと実践的な演奏哲学を兼ね備えたドラマーだった。
同インタビューでは、自分が世界的に飛躍するきっかけになったアーティストとして、ランディ・ブレッカーの名前を挙げており、長年に渡って共にプレイ。昨年9月にブレッカー・ブラザーズ・バンド・リユニオンの一員として、ブルーノート東京に来日。ドラム・ソロを繰り広げるなど、日本のファンに健在ぶりを見せていただけに、今回の訃報はあまりにも残念でならない。
心よりご冥福をお祈りいたします。