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ap bankが夏から秋に向けて3つのプロジェクトを始動

  • Text:Shinichi Takeuchi

小林武史、櫻井和寿らを中心に設立された非営利団体ap bank。持続可能な社会をテーマに、自然エネルギーや環境保全活動をしている方々への融資、東日本大震災の復興支援活動、コロナ禍での支援プロジェクトなど、さまざまな活動を行う彼らが、3つの新たなプロジェクトを始動させた。

1つ目は、8月に男鹿半島と石巻市街を舞台にしたアート、音楽、食の祭典「リボーンアート・フェスティバル2021-22」への出演。このイベントの音楽プログラムとして、8月29日にマルホンまきあーとテラス石巻市芸術文化センター大ホールにて「ワン・バイ・ワン・プラス〜10年目のフレームより〜」と題したコンサートを主催し、そこに小林、櫻井に加えて、Salyu、四家卯大、沖 祥子というメンバーで演奏するという。

東日本大震災から10年が経った今年3月11日に、Bank Bandとして音楽番組に出演した小林が、そのときの感触から着想を得たことがこのライヴのきっかけになったとのことで、本人曰く「凛とした緊張感と優しさを、 シンプルな編成だからこそできる自由な表現で、 音楽の時空を作ってみたい」。果たして、どんな演奏が繰り広げられるのか注目したい。なお、配信も予定されているので、詳細は同イベントのHPで確認してほしい。

2つ目は、Bank Bandとしての音源発表。9月29日に、ベスト・アルバム『沿志奏逢4』をリリースすることが決定した。こちらも小林の言葉によると「まだCDに収録されてない新曲たちやスタッフの温かい思いが反映された過去楽曲からのセレクションと、 ライヴ音源からのセレクションで構成されています」とのこと。

現在収録が発表されている「forgive」、「to U」、「はるまついぶき」、「奏逢 ~Bank Band のテーマ~」などはいずれも河村“カースケ”智康が参加。Bank Bandが紡ぎ出してきた音楽をあらためて振り返ると共に、閉塞感が漂う現在、彼らがどんな音楽を鳴らすのか、こちらも大いに注目だ。

最後のプロジェクトは、恒例の音楽フェス「ap bank fes ’21」。まだ正式なスケジュールなどは発表されていないが、1年以上前から小林と櫻井の間で、開催について模索を続け、現在は今秋の開催へ向けて動いている途中だという。こちらも小林によれば「自然界から生まれた新型コロナウイルスで、 日常を彩っていたさまざまな営みがほとんど止まってしまいましたが、 コロナの日常から、 いろんなことをまたつなぎ直したり、 音楽を通して再び自然と共に響き合う、 そのための場としてap bank fesは、 相応しいのではないかと考えてきました。(中略)コロナの日常にあわせたap bank fesにせざるを得ないと思いますが、 それ以上に充実した、 豊かな音楽の魅力に溢れた時間を皆さんと共に作っていける考えがあります」

こちらも詳細が発表されるのを待ちたい。