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博士 山本拓矢が試した【2023年4月号】のNEW PRODUCTS!〜ISTANBUL AGOP Xist Dry Dark Brilliant Cymbals〜

  • Review:Takuya Yamamoto[bohemianvoodoo]
  • Photo:Takashi Yashima

“磨き”をかけてブリリアント仕様となった
イスタンブール・アゴップのドライ・ダーク

フラット・ライドを除くすべてのカップの大きさとボウの角度を統一し、自由に重ねることができるイスタンブール・アゴップ・イグジスト・シリーズのドライ・ダーク。

ノンレイジングのルックスが特徴だった本モデルに、何と磨きをかけた“ブリリアント仕様”が登場! この処理により、モデル名にも冠しているドライ・サウンドにどのように変化をもたらすのか気になるところだ。

●試奏ラインナップ

21″ Crash ¥68,750
19″ Crash ¥56,100
15″ Hi-Hats ¥73,700(ペア)
公式YouTubeチャンネルでは、ジョナサン・ピンソンの他、複数のドラマーがドライ・ダーク・ブリリアントをデモンストレーション!

Review

1枚の中でも音色の変化が激しく
セットでも単体でも楽しめるシリーズ

フル・ボリューム時の安定した発音、秘められた表現力。ビギナーからプロフェッショナルまで、幅広いプレイヤーに勧められる要素を持った楽器です。薄手とはいえ大きめの口径なので、それなりにパワーがあり、普通のシンバルの感覚でショットすると、あっという間に音量と音色が飽和します。

刺激的な音色で、存在感は強い方ですが、ディケイは短く、思いきり鳴らしてもすぐにスッと消えてくれるので、特性を把握しさえすればいろいろなアプローチに使えるでしょう。

一方で、鳴りが飽和しないレンジのタッチでの表現力は、その可能性が確保されています。見ての通り、ハンマリング回数は最低限で、製造プロセスがシンプルなので、1枚の中でも打点による音色の変化が激しい方だと言えます。入念に個体差を比べて選定するというよりも、その1 枚の中で出せる音色の幅、ポジションを把握して、どう使いこなすかを探った方が現実的かなと感じました。

前述したように、すぐ飽和してしまう薄さなので、ショットが強すぎると、ボウもベルも同じ音になってしまうのですが、カーブや厚みの兼ね合いで、ピング音を出せるエリアは存在します。

スティックを当てさえすれば、簡単にしっかり鳴る。タッチをしっかりコントロールすれば、さまざまな音が出せる。奏者側各々の思惑次第で、いろいろな表情が楽しめると思います。セットに1枚だけ加えるのも、一式揃えて演奏するのも、どちらも面白いでしょう。

GEAR SPEC

ISTANBUL AGOP Xist Dry Dark Brilliant

22″ Crash ¥75,350
21″ Crash ¥68,750
19″ Crash ¥56,100
17″ Hi-Hats ¥88,000(ペア)
15″ Hi-Hats ¥73,700(ペア)

製品ページ:HP
お問い合わせ:野中貿易(☎045-211-2022)