“インフルエンサー”ドラマーが開発した
限定コンテンツへアクセスできる
シグネチャー・スネア

ザ・チェインスモーカーズのドラマー、マット・マグワイアのシグネチャー・スネアがパールより発売される。マット・ブラック・フィニッシュのスティール・シェル外周には30個ものベント・ホールが設けられ、インパクト抜群で、ダークかつドライながら、ラウドでキレが良く、繊細なサウンドが得られるという。さらに付属のNFCタグによりマットが作成した限定コンテンツへアクセスすることもできる。

Review

マットが語るイメージ通りの音
高いポテンシャルとコスト・パフォーマンス

2022年現在、市販されているスネアとしては、かなり個性的な仕様です。解説するにあたって、マットがどのようなスタイルのドラマーで、この楽器がどのようなコンテクストに連なるものなのか、メーカーやジャンルを跨いで語るべき点は多数存在します。しかし、スペースには限りがあるので、その一端として、同じくパールから発売されていた樋口宗孝氏と、ジョーイ・ジョーディソン氏のシグネチャー2機種を挙げた上で、検証してみます。

本人の語る「ダーク、ドライ、ラウド、キレが良く、繊細」というキーワードはまさにその通りで、極めて正しい表現です。スペックとサウンドの齟齬もなく、単なるファン・グッズではなく、次に来るリバイバルの中心たり得る、高いポテンシャルと、コスト・パフォーマンスを備えています。