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    試奏レポート【MEINL】Artist Concept Model New Stack Cymbals

    • Photo:Takashi Yashima Review:Takuya Yamamoto(bohemianvoodoo)

    Review

    Benny Greb Crasher Hat

    さまざまな可能性を楽しめる
    トーンも音量も申し分ない完成度の高さ

    今までに試したスタック系シンバルの中でも、1・2を争うお気に入りモデルです。ピッチ違いの3枚のシンバルと、リング状のピースを組み合わせるという贅沢な仕様で、各楽器のブレンドが絶妙です。トーンも音量も申し分ありません。真ん中2枚を抜いたシンプルなクローズド・ハイハットとしても成立しますし、上から2枚目のリングは、プリペアドの素材としても可能性を感じます。トップ3枚がクラッチでまとめてあって、ボトムは独立しているというのも最高です。トップ一式は、口径と重量、成分のバランスの関係で、スネアの打面の隅に乗せてヘッドを叩くという奏法に使いやすく、残ったボトム単品もベル・スプラッシュのような魅力のある音色です。

    クラッシャー・ハッツを構成する4つのパーツ

    Baby Stack

    B12ブロンズ由来の音の飛び方と
    音ヌケ良く明るいシャキッとしたキャラクター

    今回のスタック系で唯一、B12ブロンズ製のシンバルが含まれています。そのおかげか、明るくシャキッとしたキャラクターで、音ヌケ良好です。普通にショットしたとき、アンサンブルの中でくっきりと鳴ってくれさえすれば、どれくらいの存在感で発音させるかは演奏技術の領域なので、正しいスタックの姿の1つですね。現場やプレイ・スタイルの前提の上、必要な役割を担う方向で、万能を目指している印象で、よく仕上がっています。今回のスタック群に限った話ではありませんが、B20のみで構成されたものとは音の飛び方が異なるので、単品の音色に惑わされず、演奏したい内容に対して、どんな楽器を選ぶべきか?という視点で試してみてください。

    Temporal Stack Ⅰ&Ⅱ

    レンジが広く密度の高い音
    スタックとして完璧だがアレンジも◎

    ハイ・ローを構成する4枚すべてがB20製という、贅沢なスタックです。どちらもバイザンス2枚重ねなだけあって、レンジが広く密度の高い音です。ロー(Ⅰ)の方は、シンプルな組み合わせながら、音色のボディがしっかりしていてパンチがあり、安定感と音量感が理想的なものの1つです。設計者マット・ガーツカのための道具として完成されていて、スタックとしても完璧ではありますが、各々の好みに合わせて、上下のいずれかを他のシンバルに差し替えたりするなど、アレンジを行うベースにするのも良いでしょう。ハイ(Ⅱ)も、ローと同じベクトルで洗練されたサウンドですが、ローに対してのアンサーという印象もあります。シェイプと厚みの関係で、締めつけ具合いに対して敏感に反応するので、このグレードに相応しいマウントの仕方で向き合うべきでしょう。

    製品ページ:HP
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