GEAR
Review
※重量はすべて編集部による実測。価格はすべて税込です。
低音に淀みなくスッキリ華やか
ロックやファンクにもフィットするキャラクター
15″ HiHats
トップが1,190gでボトムが1,360gという組み合わせのハイハット。エッジをショルダーで叩く音色は、太い低域と共に高域の成分も豊かに感じられ、重さと明るさがうまく共存しているので、大音量の中でもしっかりとヌケてくるでしょう。
ボウをチップで叩く響きはマイルドですが、基音の華やかさを併せ持っているのでツブ立ちも際立って聴こえてきます。ハーフ・オープンも存在感がありますが、暴れ過ぎずにまとまってくれるのも良いです。ペダルで踏んだ音色もキレ味も好印象でした。
18″ Crash
18″のクラッシュはウェイトが1,350gで、比較的薄めの印象です。
ショルダーでエッジを次第にクレッシェンドしていくと、エッジが波打つように揺れながらトラッシーな成分が段階的に増強されていきます。グゥワ~ンという濃厚な波が少し遅れくることで、特有の重量感が醸し出されるのも特徴的ですが、低域に淀みがないので、スッキリとしたキレ味も含んでいます。
また、軽めに叩いてもシンバル全体の鳴りを生かしたクラッシュ音が得られるので、表現力の幅も豊か。高域が程良くコントロールされて、サステインが広がりすぎないのも魅力で、汎用性の高いクラッシュだと思いました。
20″ Crash Ride
20″のクラッシュ・ライドは1,840gとやや軽めで、豊かに広がる温かみのある倍音が印象的です。ピング音は22″のライドと似ていて、硬めでツブ立ちが明確。ただし低域がスッキリしているので、より軽快さが強調されています。クラッシュ音も、重量感を伴いながら明るくストレートにヌケるレスポンスの良さが魅力で、音圧はありますが、高域が程良く抑制されているので、セット全体のバランスも取りやすいでしょう。ロックやファンクにフィットするキャラクターだと思います。
22″ Ride
22″のライドはウェイトが2,390g。深めのハンマリングが施された表面仕上げが特徴的で、複雑なウネリを伴う倍音がディープな味わいを醸し出します。
ピング音は硬めでツブ立ちが明確。伸びのある高域成分も多く、ドライな味つけはやや少なめに感じましたが、軽快さと程良い落ち着きを共存させたバランスがとても良い塩梅です。エッジをショルダーでクラッシュした音も濃厚ですが、重くなりすぎないのも魅力。
カップも、程良い甘さと温もりを含んでいて、強く叩いてもしっかりとコントロールされるので扱いやすいです。こちらも、20″クラッシュ・ライドと同様、ダーク系シンバルの渋みを、ロックやファンクに加えたい人にもマッチするサウンドだと思います。
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