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    “王道×革新”で生まれ変わるパール・ドラムスの最高峰! Pearl HIGH-END REIMAGINED ♯2

    • Report:Yusuke Nagano
    • Photo:Taichi Nishimaki/Keishi Sawahira(Report)

    Ⅱ.Event Report
    ハイエンド・モデルの実力を堪能する
    スペシャル・イベント

    5月27日に「Pearl Drums 2023“HIGH-END REIMAGINED」と題したリリース・イベントがESPエンタテインメント東京にて開催されました。当日は発表されたばかりの新製品を実際に体験できる試奏ルームも用意され、その新たなサウンドを試しに数多くの来場者が訪れました。

    鶴谷智生、Kid’z[MY FIRST STORY]、佐藤 奏の3名が出演したリリース・イベントの本編は、パールのスタッフによるハイエンド・モデル再定義に関する解説からスタート。新型タム・サスペンションシステム=R2 AIRや、Lロッド・アーム式タム・ホルダー、そしてハイエンド・ドラムの4種のラインナップとカラー・フィニッシュを細かく取り上げていきます。ステージ手前に大型スクリーンが設置され、タム・ホルダーの構造がCGで立体的に映し出されるなど、視覚的にもわかりやすく、どのように進化を遂げたのかを一目で理解することができました。

    製品紹介に続いては、ゲスト・ドラマーによるコーナーへ。中央のスクリーンが引き上げられると、ステージ上に3台の色鮮やかなキットが出現。向かって右側からコバルト・ブルー・フェイド・メタリックのReference One。中央にアクア・ターコイズ・ストライプのMasters Maple。左側にサンバースト・レッド・ストライプのMasters Maple/Gumという布陣となります。

    Kid’zが使用したサンバースト・レッド・ストライプのMasters Maple/Gum
    鶴谷が使用したアクア・ターコイズ・ストライプのMasters Maple
    佐藤が使用したコバルト・ブルー・フェイド・メタリックのReference One

    最初にコールされた鶴谷はMasters Mapleへ着座。まずはタムをフィーチャーしたトライバルなビートをプレイ。そのサスティンやタッチなどが判別しやすいアプローチからは、新しいパールの豊かな響きがよく伝わってきます。セイビアンのアーティザン・シリーズなどのシンバル類と、絶妙に絡む深みのあるタッチも美しく、セット全体のオーケストレーションの豊かさにも心を奪われました。

    続いて登場した佐藤はReference Oneを駆使して、インストを2曲披露。冒頭から、ハイ・タムの甘く伸びやかなトーンや、ロー・タム〜フロア・タムの太さとスッキリした音ヌケを併せ持つ低域が印象的で、高速連打を駆使したタム回しのツブ立ちも見事。自身の参加するMusesの楽曲「Blow Away!!」を使ったデモでは、ロック・テイストのスピード感のある曲を、シャープでパワフルなプレイで彩り、華やかな躍動感で会場を魅了しました。

    ラストのKid’zは、MY FIRST STORYの「ACCIDENT」に合わせてプレイ。大きくかつしなやかなフォームから繰り出される、音の芯が塊となって飛んでくるようなコシの強いサウンドが痛快。曲が終わると間髪を入れずにフリーのドラム・ソロへ突入。よどみなく流れ繰り出される、うねりとスピード感に満ちたフレージングは、パワーとテクニックを高次元で融合。ロック・ドラムのエモーショナルなカッコ良さに惹きつけられました。

    続くトーク・セッションでは、和気あいあいとしたムードの中で新しいパールの印象を語りますが、佐藤は“タム・マウントのルックスの良さ、タム・マウントのセッティング性”について触れ、Kid’zはツアーで使用中ということで“チューニングや鳴りのコントロールのしやすさ”など現場での体験談を語り、鶴谷は“R2 AIRの効果の大きさを強調し、さまざまなパーツの組み合わせで音が変わる”と解説。

    さらにR2 AIRの音の伸びをコントロールするダンパー・ディスクの効果検証や、R2 AIRと従来のオプティマウントを比較する実験も行われました。鶴谷の“R2 AIRは一回り小さいサイズのタムでも大きな鳴りが得られるので、コンパクトなセッティングにも有利”というアドバイスも印象的。

    来場者からの質問コーナーを経て、最後は再び3人によるドラム・ソロが繰り広げられ、1時間半に渡る濃密なイベントは大団円。叩いて、聴いて、楽器の知識も学べる内容に、来場者も大満足だったはず。今後もこのようなイベントを継続して、ドラム界を大いに盛り上げていって欲しいと強く願いました。

    イベントが行われた建物とは別棟に設営された試奏ルームには、リニューアルされた4台のハイエンド・モデルがズラリ。これらはドラム・チューナーの冨安徹の手によって最適なサウンドに調整されていた。その他にも2023年の目玉製品となる電子ドラム=e/MERGEの22”BD Kitや、ジョージ・コリアスが監修した次世代ペダル、DEMON XRなどが展示。来場者の注目を集めていた

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