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    グルーヴの匠、河村“カースケ”智康|誕生日に読む、日本の至宝が語るドラム哲学

    • Text:Isao Nishimoto/Photo:Taichi Nishimaki

    5月3日は、河村“カースケ”智康の66回目の誕生日。セッション・ドラマーの中でも、とりわけ“バンド感”溢れるプレイで各方面から引く手あまたの存在。本誌にも幾度となく登場してきた中から、今回は表紙を飾った2012年7月号の記事を振り返ると共に、これまでさまざまなミュージシャンと語り合ってきた対談記事の数々をピックアップ。幅広い顔ぶれとの対話からは、なぜこれほど多くのアーティストに信頼されているのか、その理由の一端が見えてくる。

    【必読】“カースケのすべて”が盛り込まれた大特集

    2012年7月号

    俺のドラム・スタイルって“コンプレックスの塊”

    カースケ:いいドラマーって、みんな自分のスタイルを持っているでしょ? 必ずその人のカラーがある、何をやろうとも。そこが一番の肝だと思う。俺のドラム・スタイルって、“コンプレックスの塊”だと思っててさ。“できない自分”、“叩けない自分”って言うのがすごくよくあって、それを何とか知ろうとして、やってきたのが今までっていうかさ(笑)。そんな感じなんだよ。現場で“ウワーッ”って四苦八苦してる。必死だよ、毎回。余裕なんてないな。最近、それは特に思う。
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    【Note】自身の名義による初の教則DVDリリースに合わせて実現した、全21ページの表紙巻頭特集。ドラムを始めた頃のエピソードから現在までを総括するロング・インタビューに始まり、プレイ分析、愛用のギターも含む機材紹介、フォームやグリップに迫るページなど盛りだくさんの内容。実に40組ものアーティストに協力いただいたアンケート企画[“カースケ”の魅力を共演者が語る]は、その豪華な顔ぶれと愛情溢れるコメントに圧倒される。

    日本を代表する二世代ドラマーが語り合う

    2025年10月号

    息子によく言ったのは見られているのは
    “そいつ自身”ってこと
    ドラムが上手いとか譜面が読めるとか
    そういうことじゃない
    人として“お前”が呼ばれるんだって

    ●カースケさんは、よっちさんが叩いた曲を演奏するときはどうですか?
    カースケ
    :まず、元のオリジナルを絶対継承しようと思うの。そのイメージを持ってやりたい。その中で、息子のイメージっていうのも確実にあるんだよ。“こうやってるんだろうな”とか、“こういう叩き方してるんだろうな”ってね。それをちゃんとイメージしながらやる。ただ、実際にやってみると、やっぱりできないことがいっぱいあって、その通りにはできない。ただ、そういうふうにしたい。
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    【Note】[受け継がれる“ドラミング”のDNA]と題した特別企画の一環で行われた、“よっち”こと河村吉宏との親子対談。トップ・ドラマーとしての経験が親から子へどのように受け継がれてきたかをリアルに伝えるトーク・セッションだ。お互いのスタイルに敬意を払い、似ているところや違うところについて語り合う2人のミュージシャンシップが素晴らしい。なお、2人の初対談は2014年5月号のジェフ・ポーカロ特集で実施しており、そちらも必見!

    若きビート・メイカーとの間に生まれた共感

    2021年1月号

    スネアはちょっと後ろ、キックはちょっと前
    それが“ヒューマン・グルーヴ”
    MPCにも同じことが言えると感じる

    カースケ:そもそも俺がドラムを始めたきっかけは、ドラムの音が気持ち良かった空なんだと思う。6歳のとき、初めて叩いたあの“気持ち良さ”何だ。あとは好きなドラマーが叩いたビートとか音が“カッコいいなぁ”って思って、それを自分でコピーしようと叩いたりしたところからなんだよね。でも、俺らの時代はビートを奏でるとなったら、自分が身体でやるしかなかったけど、MPCはそれが指先だけでできちゃうのがスゴい。
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    【Note】星野源のヒット曲「アイデア」でレコーディング共演を果たし、それに続くライヴ・ツアーで共にステージに立ったMPCプレイヤー、STUTSとの異色対談。生のグルーヴを体現するベテラン・ドラマーと、サンプルを縦横無尽に操る若きビート・メイカー……交わることがなさそうに思える2人の間に生まれた深い共感とは? ドラム・サウンドやグルーヴの気持ち良さを考える上で大切なヒントが数多く散りばめられた言葉のやり取りに耳を傾けよう。

    プレイ・スタイルの違いを超えて響き合う2人

    2015年6月号

    ドラムってフィジカルが大事だと思われがちだけどメンタルも大きい

    カースケ:やっぱり1~2日でもドラムから離れるとちょっと感覚が鈍るんだよね。パッと叩いたときの感覚と、自分の意識がまったく違っちゃたりする。それを維持できなかったときっていうのがすごく怖い。そのためにいろいろやるっていうことは、大切だと思う。俺は実際に叩いたりしない代わりと言っては何だけど、普段からやる曲のイメージ・トレーニングをいっぱいするの。
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    【Note】本誌通巻300号に向けてのカウントダウン企画で行われたyukihiroとの対談。何度かのニアミスを経て前年に初めて会った際に話が盛り上がり、“ぜひ誌面でこの続きを!”ということで企画された。そんな経緯も納得と思えるほど会話は弾み、プレイ・スタイルの違いを超えた共通点がいくつも浮かび上がる内容に。昨年発売されたyukihiroのアーティスト・ブック『yukihiro:the complete story of a drummer & creator 1995-2025』にも再録。

    80年代からの盟友と繰り広げる至極のトーク

    2015年1月号

    80年代のメチャクチャな時代があったから
    お互いにここまで生き残ってこれたと思う
    今も昔も一番気になるドラマーは小田原君

    カースケ:良いプレイヤーっていうのは“自分のやり方”を持っている人なんだよ。だから自分自身のレシピのようなものを見つけることだと思う。みんな職人だからさ。理屈じゃなくて身体や感覚でわかっているというか。小田原君も“こう叩くとこういうノリが出る”とか、そういうレシピみたいなものは持ってるんでしょ?
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    【Note】さまざまなアーティストのレコーディング‏に参加し、同じCDのクレジットに名前が並ぶことも多い小田原豊との対談。記事でも語られているとおり、2人は80年代から親交があり、小田原は1987年秋号(No.20)のインタビューで、当時ハマっていたツイン・ドラムを一緒にやりたい相手に「グラニー(テイクス・ア・トリップ)の河村クン」と挙げているほど。そんな2人が醸し出す空気感も心地良いドラマーズ・トークをたっぷり堪能できる。

    数多の名作を生んだリズム・コンビの対談

    2002年4月号

    心意気や真心、愛情とかね、そういうのは絶対に大事

    カースケ:簡単なことをやってても、“おっ!”って思ってもらえるって言うのは、ミュージシャンとして面白いところなんですよ。だから亀ちゃんと僕って言うのは、ボトムを固めようぜって言う意識じゃなくって相乗効果を狙っていると思う。
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    【Note】椎名林檎のデビュー・アルバム『無罪モラトリアム』での共演で注目され、その後もたくさんの作品でリズム・コンビを組む亀田誠治との対談。初めての出会ったときのエピソードから、お互いの演奏をどう感じているか、リズムに対する美学など、多岐に渡る話題を展開している。この記事を含む特集[ベースとドラム〜“リズム体”が感じる快楽の正体]には、豪華ベーシスト&ドラマーの対談が他にも多数掲載されているのでぜひ一読いただきたい。

    活動の転機となった憧れの存在との
    リラックスした語らい

    1997年5月号

    最初から歌詞もちゃんとできていて
    “これはこういう歌”っていうのがはっきりしていた
    そうすると僕らも色のつけ方を明確にできる

    カースケ:チャボさんがドラマーを募集してるっていうのは知ってたんですよ。僕はずーっとチャボさんとバンドがやりたいと思ってたから、“何とかしてこれにもぐり込めないかな”って考えてたんです(笑)。でも、しばらく会ってなかったチャボさんにいきなり電話すると、まさに“俺にやらせろ!”っていう感じじゃないですか(笑)。だから、どうしようかなって思ってたら向こうから電話がかかってきたんですよ。もう、そのときは“絶対やります!”って(笑)。
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    【Note】90年代半ば、仲井戸“CHABO”麗市が組んだCHABO BANDにカースケが参加。後に発表されたソロ・アルバム『GREAT SPIRIT』でドラムを叩いたことから企画された貴重な対談だ。カースケにとってチャボは、2012年7月号のインタビューでも「ずっと一緒にやりたかった。自分の中でいろいろ変わったターニング・ポイント」と話している大きな存在。リラックスした会話の端々から、相手への深い信頼がありありと伝わってくる。

    連休に読むカースケの全アーカイブ!

    この連休で、カースケのグルーヴを“言葉で追体験”。対談・特集の全文は、サブスク読み放題(月額990円/いつでも解約可能)で公開中。