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Archive Interview – ピエール中野[凛として時雨]2007年10月号
- Interview & Text: Rhythm & Drums Magazine Photo:Tetsuro Sato
ピエール中野[凛として時雨]のアーティスト・ブック発売を記念し、ドラマガWebでは本書の特設サイトを公開中! ここでは試し読みコンテンツとして、書籍に再収録予定の本誌掲載インタビューを一部ピックアップ。まずは、リズム&ドラム・マガジン本誌2007年10月号でお届けした、ピエール中野への初インタビュー記事を紹介しよう。何と、当時を振り返る本人の最新コメントも到着!
リズム&ドラム・マガジン2007年10月号掲載インタビュー
もっとこのバンドの幅を
広げてみたいっていうことが第一にあった
●まずドラムを始めたきっかけを教えてください。
ピエール もともとギターをやっていたんですけど、あまり上達しなくて。その頃ちょうどX(JAPAN)のビデオで『破滅に向かって』っていうのが流行っていて、そのドラム・ソロを観てドラムってすごいカッコいいなと思ったんです。それが中2か中3。で、ドラムを本格的にやり始めたのは高校に入学すると同時くらい。まずドラムを始めるっていうことで、ドラム・セットを買ったんです。そのときに買ったのがTAMAのROCK STAR。今でも使っています。とにかくYOSHIKIさんと同じようなセットが欲しかったんです。その頃は今より多点で、4タム、2フロア、2バスで、シンバルも今より全然多かったですよ。YOSHIKIさんや淳士さん、真矢さんとか、その当時好きだったドラマーがみんな多点セットだったんで、それに憧れていっぱい叩きたいとか、タイコに埋もれたいとか、そういうのが強かったんです。
●凛として時雨で叩き始めるまでは?
ピエール その頃まではほとんどコピー・バンドばっかりで、実は打ち込みとか入れて同期ものと一緒に、ライヴ中ずっとクリックを聴きながらやってたりとかも……今では考えられないんですけど(笑)。あと自分で立ち上げた、わりとパンクのノリのバンドもあったんですが解散して、どうしようかなっていうときに凛として時雨のライヴに遊びに行って。それで俺にやらせてよって叩かせてもらっていたら、あれよあれよという間にメンバーになっていたんですよ。
●最初、一緒に演奏したときの感触は?
ピエール 初めは違和感がありましたね。見てた人も多分、違和感があったんじゃないかなと思うくらい。そのとき相性は……人間的な相性は良かったんですけど、音はそんなに馴染んでなかった気がします。でもそれは言葉にしてはっきり言うほどではなく、何となくっていう感じだったんですけど。
●でもバンドの音は好きだったんですね?
ピエール 大好きでした。何てバンドだろうと思って。初めて聴いたときにファンになりました。今でもただのファンですからね(笑)。このバンドに入ったらどんなことができるんだろうっていうところから始まって。ファンの人って、例えば何かのバンドが好きになったら、そのバンドが良くなるために宣伝とかするじゃないですか。じゃなくて、僕は中に入ってもっとこのバンドの幅を広げてみたいっていうのが第一にあったんです。今でもそれはあって“こんな曲になっちゃった”みたいなのとか。それは面白いですよ。
Review 〜当時のインタビューを振り返って〜
ピエール中野「時雨加入前にはheでのサポート活動してたのが抜けてますね。当時からドラム・パターンに対するアプローチは一貫していて、派手でわかりやすくしたいというのも変わらず。ドラムやってない人が聴いても「これはピエール中野!」と言われるドラマーになりたいんですよね。ブビンガは最新のモードで作りたいくらい自分に合っていたし、このセットを使い続けていたらTwitterとかやってなかったです。どちらの人生も充実していたとは思うけど、今のポジションを選んだのは正解ルート。こうしてアーティスト・ブック出せたしね。そして、攻撃は最大の防御だった時代は何年か前に終わってました」。
12月14日発売の『ピエール中野[凛として時雨]アーティスト・ブック』では、このインタビューの続き&過去の掲載記事をまとめて読める!
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Artist Book
ピエール中野[凛として時雨]
今年CDデビュー15周年を迎えた凛として時雨のドラマー、ピエール中野。ドラマーとしてはもちろん、プロデューサー、DJ、MC、ヘッドホン/イヤホンの監修など、その才能を多方面で発揮している。本書ではそんなピエールのマルチな魅力をさまざまな角度から掘り下げていきます。録り下ろしによる最新の超ロング・インタビューでは、そのルーツやドラマーの軌跡はもちろん、求められる自分になる方法や、セルフ・プロデュース術などにもフォーカス。ドラム・セット5台、スネア・ドラム24台を核とした膨大な機材コレクションや、愛用のイヤモニや監修したイヤホンも30ページ以上に渡って掲載! さらにリズム&ドラム・マガジンでこれまでに行ってきたインタビューを再収録する他、関係者によるコメントや撮り下ろし写真を駆使したプレイ・スタイル分析なども掲載。ドラマーとしての魅力を凝縮したアーティスト・ブックでありながら、“人生の歩き方”もわかる世界的にも類を見ない1冊です。
-掲載予定コンテンツ-
Special Interview
Biography
Gear
Drumming Style
Archive Interview
Discography、etc.