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アコースティックエンジニアリング meets 川口千里〜プロ・ドラマーが体感したショールーム・スタジオの響き〜
- Photo & Movie:Akito Takagawa/Text:Isao Nishimoto
- Recording & Mix:Masakazu Kimura
ドラムを良い音で叩ける環境を
身近に整えることはとても大事

今回の企画に際して、昨年公開した記事『アコースティックエンジニアリング meets 佐野康夫』をチェックしてきたという川口は、スタジオの第一印象について「めちゃくちゃ好きな音です。先ほどの説明で“ニュートラル”という表現を聞いて、なるほどと思いました」と話す。
川口「このくらいの規模の部屋にありがちな、こじんまりしたサウンドにならないように工夫されているなと、演奏していてすごく感じました。想像していたよりも開放的な響きで、とても心地良く演奏できるのが嬉しいですね」。
川口「私達ドラマーはいろんな場所で演奏するのがお仕事なので、レコーディングでもいろんなスタジオに行って演奏することが求められます。私自身、これまで演奏経験を積んできて、“こういうスタジオはこういう音になるだろうな”という相場みたいなものがあるんですけど、ここは良い意味で想像と違っていて、Yamaha PHXのパワフルで深みのあるサウンドをしっかり録ることができました」。


今回の収録では、川口のドラムをレコーディングする機会が多い木村正和氏がエンジニアリングを担当。慣れた楽器とエンジニアの組み合わせで、ショールーム・スタジオの特性をわかりやすく感じることができたと川口は言う。その木村氏にスタジオの印象を尋ねると、次のような言葉が返ってきた。
木村「部屋の広さから想像して、もうちょっと詰まった感じの音になるのかなと思っていました。でも本人(川口)も言っていたように開放的な音で録ることができて、吸音と反射のバランスをうまく整えているんだろうなと感じました。もっと広いスタジオで録ったように聴こえる音で、プロの本番のレコーディングにも堪えうるクオリティだと思います」。



動画の中盤で話している通り、川口は実家にドラムを叩ける部屋がある。ドラマーが身近な場所で演奏できる環境を整えることの大切さを、彼女自身が強く実感している。
川口「楽器に触れる時間が短いと、音を出す感覚を取り戻すのにすごく時間がかかってしまう。それだけで、努力と環境が整っている人と差がついてしまうのがもったいないと思うんです。そういったロスをなくすためにも、良い環境のスタジオが身近にあると良いんじゃないかと思います」。

動画の終盤では、水野正敏(b)、北川翔也(g)と結成したNankai TRIOによる楽曲「Antarctica」をマイナスワン・トラックに合わせて披露。心地良い響きを感じながら生き生きと演奏する川口のプレイと、クリアで迫力満点のサウンドをじっくり堪能してほしい。
こうした環境を手に入れるのは決して夢物語などではない。そのことは、当サイトやドラム・マガジン本誌で紹介してきた数多くの事例が証明している。自宅でドラムを叩きたい(しかも良い音で!)と真剣に考えるなら、アコースティックエンジニアリングがきっと力になってくれるだろう。
アコースティックエンジニアリングとは?
株式会社アコースティックエンジニアリングは、音楽家・音楽制作者のための防音・音響設計コンサルティングおよび防音工事を行う建築設計事務所。1978年に創業して以来、一貫して「For Your Better Music Life」という理念のもと、音楽家および音楽を愛する人達へより良い音響空間を共に創り続け、携わった物件の数は2,000件を超えている。現在も時代の要請に答えながら、コスト・パフォーマンスとデザイン性に優れ、「遮音性能」、「室内音響」、「空調設備」、「電源環境」、「居住性」というスタジオの性能を兼ね備えた、新しいスタイルのスタジオを提案し続けている。
株式会社アコースティックエンジニアリング
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TEL:03-3239-1871
Mail:info@acoustic-eng.co.jp
住所:東京都千代田区九段北2-3-6九段北二丁目ビル
HP:https://www.acoustic-eng.co.jp/pro/
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