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    【TAMA50周年イベント開催記念】Superstar ReissueとSTAR MapleをFUYUとむらたたむが叩き比べ!【2024年7月号より抜粋】

    • Photo:Takashi Yashima

    Anniversary ModelとFlagship Model
    TAMAが誇る2台のドラム・キットに迫る!

    今年ブランド発足50周年を迎えたTAMA Drums。ドラム・マガジンでも2024年7月号にて50ページに渡る総力特集を展開してきたが、ここではその中から11月30日、12月1日に開催される「TAMA 50TH ANNIVERSARY EVENT」に出演するFUYU、むらたたむによるアニバーサリー・モデルとフラッグシップ・モデル、2台のドラム・キットの試奏レポートを抜粋して掲載!

    STAR Mapleでコンビネーション・フレーズを
    やると流れる感じが表現しやすい
    (むらた)

    ●今日は50周年のアニバーサリー・モデルであるSuperstar Reissueと、フラッグシップ・モデルのSTAR Mapleの2機種を試していただきましたが、むらたさんはSTAR Mapleを叩くのが初めてだったそうですね。感触はいかがでしたか?
    むらた 叩いたあとに伸びる音が下にボーンと広がる感じがすごく印象的でした。サウンドに関してはもっちりとしていて、とてもあったかい音だなと思いましたね。大人な感じがしました。

    FUYU 僕は普段から叩いてますけど、たむちゃんが言った通りで、本当にふくよかな音なんですよ。明るくて広がりもあって、無理しなくて伸びのある音が出てくれる。もっちりした感触もあるんですけど、メロディアスというか、特にタムなんかは歌ってくれるようなイメージがありますね。

    ●FUYUさんはSTAR Mapleをどういったシーンで使っているんですか?
    FUYU ドラムの音がすごく鳴ってほしい現場……例えばATSUSHI君のドーム・ツアーのときはビッグ・バンド編成で、ストリングも含めてものすごい人数だったから、ドラムの存在感が欲しくて使いました。あとはレコーディングでもよく使います。エンジニアの方が「1個1個の鳴りがすごく良い」っておっしゃってくださるので、“ここぞ!”っていうときに使うことが多いかもしれないです。

    ●1個1個の鳴りが良いというのは、デモ演奏からも感じました。
    むらた コンビネーション・フレーズをやると音符と音符のつながりが滑らかで、流れる感じが表現しやすいですね。何より叩いていて心地良かったです。NEMOPHILAでも使ってみたいですね。

    ▲インレイをあしらったサテン・アンティーク・ブラウン・フィニッシュが高級感を醸し出すフラッグシップ・モデルのSTAR Maple。写真はむらた仕様のセッティングで、1バス、2タム、1フロア・タムという構成。サイズは22″✖️14″BD、10″✖️7″TT、12″✖️8″TT、16″✖️16″FT。スネア・ドラムは自身も所有しているというSTAR Reserve Hand Hammered Copperで、サイズは14″✖️6.5″。

    Superstar Reissueは懐かしい感じがするけど
    逆にそれが今の音楽に合っているように感じる
    (FUYU)

    ●もう1台のSuperstar Reissueの方は共に、今日初めて叩いたということで、それぞれ叩いてみた第一印象を教えてください。
    FUYU 懐かしい感じがしました。もう20年以上TAMAのドラムを使ってるんですけど、最近のモデルとは違う、昔のTAMAを感じましたね。ミドル・レンジが太くて、アタックも強いんですけど、“ドン”って(余韻が)カットされる感じがあって、僕みたいに速いパッセージを叩くスタイルには向いているのかなって。だから懐かしい感じがするって言いましたけど、逆に今の音楽に合っているようにも感じます。シーケンスと一緒に叩く場面も多いんですけど、そういうところでもすごく合うんじゃないかな。

    むらた 私は太鼓を叩いているなっていう感じがすごく印象的でした。いつもは皮を鳴らしているっていうイメージもあるんですけど、このドラムに関しては“物”を叩いているというか。1つ1つの音のツブ立ちも良いですし、良い意味でゴツゴツした感じの音が、叩いていてすごく楽しかったです。

    FUYU バスドラの録り音もすごかったですね。たむちゃんの音を聴いたときに、すごく良い音がしていると思って。もちろん叩き手がいいっていうのもあるとは思いますけど。

    ●生音も太いですが、マイクで録った音も迫力がありますよね。
    むらた すごく良い音で録れているので、上手に聴こえるというか(笑)。耳心地も良かったです。

    FUYU バスドラは叩いている印象よりも、録ってあとで聴いた方がさらに聴き心地が良いというか。何か赤い絨毯がブワッと広がるみたいな感じの印象を受けましたね。Starclassicシリーズのブビンガも使うんですけど、あれもアタッキーですごくヌケが良くて。大好きなんですけど、これはさらに太くて、アタッキーだからすごくヌケる。良いとこ取りなイメージがあります。あとは懐かしくて、叩いてうれしいっていう気持ちがありますね。欲しいです……このまま持って帰ろうかな(笑)。

    ●(笑)。むらたさんはどういった場面で使ってみたいと思いましたか?
    むらた このセットに関しては、自分のバンドのワンマン・ライヴで、ライザーで別に用意してもらって、ドラム・ソロをしながら入場したいです。絶対にカッコいいはずなので……私も欲しいです(笑)。

    ●(笑)。でもいろんなシチュエーションで使えそうですね。
    FUYU 鳴らしにいく方向のドラムなので、例えばこれからドラムを始めますっていう人にとってはいいトレーニングになるかもしれない。さっきたむちゃんが言ったように、皮じゃなくてドラムを鳴らす印象なので、ドラムを鳴らすっていうところから始めるにはすごくいいかもしれないです。

    ▲ヴィンテージ・ライクなチェリー・ワイン・フィニッシュが独特な存在感を放つアニバーサリー・モデルのSuperstar Reissue。写真はFUYU仕様のセッティングで、1バス、2タム、1フロア・タムという構成のセット・パッケージ。サイズは22″✖️14″BD、10″✖️8″TT、12″✖️8″TT、16″✖️16″FT。スネア・ドラムはMastercraftシリーズとして今年復刻したTHE BELL BRASS。サイズは14″✖️6.5″。