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【Set Up】稲垣潤一 (Junichi Inagaki)

稲垣のドラム・ヴォーカリストとしてのルーツ、ドラム観など、本誌初のインタビューが実現したドラム・マガジン2022年7月号はこちらからチェック!

  • Photo:Tetsuro Sato

DRUM KIT 

40周年記念コンサートを彩る“叩き語り”に特化した稲垣流セッティング

6月11日に千葉県・習志野文化ホールで行われたコンサートでは、TAMA Starclassic Bubingaのバス・ドラムに、Starclassic Mapleのタム、フロア・タムを組み合わせた混合セットを使用。DVD化された1月の東京公演を含め、今回の40周年ツアーではStarclassic Bubingaのセットをメインとして使ってきたが、本公演よりタム、フロア・タムをStarclassic Mapleへと変更したそうだ。1バス、2タム、1フロア・タムというオーソドックスな4点セッティングながら、タムの角度やシンバルの配置など、すべてが調和している印象を受ける。シンバルはジルジャンを中心に、パイステ、セイビアンも併用。叩き語りの際に、ヴォーカル・マイクに音が入らないように余韻の少ないシンバルを選んでいるとのこと。やや角度をつけてセットされたライド・シンバルはパイステ・フォーミュラ602で、仙台の箱バン時代から愛用しているという逸品。右手側にも(クローズド)ハイハットを配置しているのも特徴で、これもマイクへの音被りを防ぐための工夫という。スネア・ドラムはTAMAのS.L.P. Classic Maple。打面ヘッドはTAMA/REMOのコーテッド・アンバサダーで、マイク位置周りと奏者手前側の2箇所をガムテープでミュート。スナッピーはTAMAの42本タイプに交換。太く、温かみのあるバック・ビートを鳴らしていた。フット・ペダルはパールのエリミネーター・レッドライン。フット・ボード・アングルはかなり低めに設定されており、ビーター角度も浅め。革靴でプレイする稲垣に合わせた、独自のセッティングになっている。また、ボード上のドット位置もデフォルトの状態から上下を逆にしている点にも注目。ハイハット・スタンドはDW9500。カウベルはバス・ドラムのフープを介してセット。「君は知らない」のイントロでプレイ。スティックはPRO MARK時代のリンゴ・スター・シグネチャーの旧モデルを愛用。叩き語り時のマイクは、最近のツアーからヘッド・セットからワイヤードへと戻したそう。歌いやすく、叩きやすいマイク・セッティングは叩き語りを続ける上での悩みとのこと。その試行錯誤についてはドラム・マガジン2022年7月号のインタビューにて語っているので、ぜひチェックしてみてほしい!

SET UP!

【Drum Kit】
TAMA
Starclassic Bubinga
22”×16”BD
Starclassic Maple
10”×8”TT、12”×9”TT、15”×14”FT

【Snare Drum】
TAMA
S.L.P Classic Maple 14”×5.5”

【Cymbals】
Various(L→R)
SABIAN 20” HH Medium Ride
ZILDJIAN 14” A New Beat HiHat
ZILDJIAN 17” A Power Thin Crash
ZILDJIAN 17” A Medium Thin Crash
SABIAN 14” AA Regular Hats
PAISTE 20” Formula 602 Medium Ride

※ドラム・キットのサイズはドラム・テックによる採寸