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    むらたたむが牽引するアグレッシヴ・サウンド! NEMOPHILA初の日本武道館公演【Report】

    • Report:Shinichi Takeuchi

    NEMOPHILA初となる武道館の舞台で魅せた
    5人体制ラスト・パフォーマンス

    結成5周年を迎えたNEMOPHILAが、初の日本武道館公演<NEMOPHILA 5th Anniversary ~地獄のゆるふわLIVE at 日本武道館~>を開催した。

    定刻から10分ほど遅れて場内が暗転し、SEが流れ出すと会場中から手拍子が巻き起こる。そんな中、メンバーが武道館の広いステージに登場。ドラムのむらたたむは、ステージ中央に置かれたおなじみのTAMA Starclassic Walnut/Birchに座る……のではなく、まずは、スローンに立ち上がり(目視できなかったが、安定感抜群で立っていたので、イスではなく専用のお立ち台のようなものが用意されていたのかもしれない)、まずは、武道館に詰めかけた大観衆を見渡し、大歓声を浴びると、満足げにドラムに着席。mayu(vo)が豪快なシャウトを響かせると同時に場内に爆発音が炸裂、彼女たちの武道館ライヴの幕が切って落とされた。

    オープニングはメタリックな「RISE」。むらたは、ぶ厚いバンド・サウンドをタイトなドラミングでまとめ上げる。派手なアクションも交えて武道館のテンションを上昇させていった。続く「鬼灯」では、ギター・ソロを高速ドラミングで盛り立て、さらには、コーラスも入れながら激しいプレイで魅了していった。

    またもや高速ドラミングがフィーチャーされた「雷霆 -RAITEI-」につなぐと、ここでは随所で聴き応えのあるツーバス・フレーズをぶち込む。それに煽られるかのように、メンバーは広いステージを駆け回り、会場のボルテージはすでに沸点といった様相となった。

    さらに「ZEN」を続けて、一気に駆け抜けるとようやくMCへ。「こんばんは~」とmayuがにこやかに挨拶。「バキバキのセトリを用意しました。汗だくで暴れ倒してほしいです!」と、あらためて激烈なライヴにすることを宣言した。

    「Enigma」ではむらたのドラム・フレーズに合わせて、ライトは点滅し、見応えのあるシーンを創出。リラックスしたフォームからヘヴィなビートを打ち鳴らし、スネアを連打するフレーズでは、その大きな弧を描くストロークが武道館に映えた。

    「AMA-TE-RAS」では4つ打ちで会場を躍らせ、「OSKR」ではビート・ダウンでヘッド・バンギングを誘発といった具合いに、むらたのドラミングを核にした5人の演奏に会場が呼応してライヴの一体感が高まっていく。そんな会場の熱気に乗せられ、むらたも「Justice」では頭を振り乱しながら激しいドラミングを聴かせてくれた。

    ここまで激しい演奏で魅せてきたバンドだが、二度目のMCでは、ハラグチサン(b)が「衣装のチャックが……」と話し出し、会場を笑わせるなど、ゆるゆるとしたトークを展開。このあたりは、さすがは“地獄のゆるふわ”を標榜するだけのことはあるといったところか。

    中盤はペース・チェンジ。「Night Flight」では、むらたはイスの上に、4人はお立ち台に立ってパラパラ風のダンスを披露したり、「STYLE」では、特効の炎が燃え盛る中、図太いドラム・サウンドでビートをくっきりと打ち出し、壮大なバラード「ODYSSEY」では、抑揚たっぷりに力強いドラミングを打ち鳴らして伸びやかな歌声を支えるといった具合いに、彼女たちの“バキバキ”だけではない側面を見せてくれた。

    「筋肉痛を恐れるな!」というmayuの絶叫から突入した後半戦は再び“バキバキ”モードに。「Seize the Fate」では、むらたがトリッキーかつ高速のフィルで耳目を奪うと、「Hammer Down」ではブラスト・ビートが炸裂。再びのバラード「YELL~軌跡~」を躍動感のあるドラミングで支えると、会場からは大合唱が巻き起こる。感動的な大団円かと思われたが、またもや高速ナンバー「REVIVE」へ。超絶なツーバス・フレーズや派手なフィルをこれでもかと盛り込んで、会場の熱狂を誘う。最後は銀テープが発射され、武道館が美しくきらめく中、本編の幕は閉じた。

    アンコールでは、メンバーがそれぞれに挨拶する場面が。むらたは、SAKI(g)の亡き母親の話に涙を浮かべつつ、「5人で今日演奏できてよかった。私たちの演奏にみなさんが何を感じてくれる。それが大事で、それが私たちの使命。今日感じたことがこれからのNEMOPHILAにつながっていくんだと思います。頑張りますので信じてついてきてください」と締め括った。

    たて続けに高速チューン「DISSENSION」、「OIRAN」を大きな武道館に轟かせ、4人がむらたの方を向き、息を合わせてエンディングを決めると、NEMOPHILAの武道館は終演となった。

    まばゆいライティングや特効はあったものの、過度な演出はなく、主役はあくまでも5人の演奏。それはやはり5年で培った自分たちのパフォーマンス力に自信があってのことだろう。この日のプレイからは、彼女たちのそんな矜持が感じられた。

    そして、その中心にいるのがむらたのドラム。しっかりとビートを打ち出してバンドを支え、高速かつテクニカルなドラミングでバンドを牽引していく実に見事なプレイだった。この日の後、ギターのSAKIが脱退を表明。結果的にこの日が5人で最後のライヴとなった。5人体制のNEMOPHILAの集大成にふさわしい、見応えのある濃密なライヴだったように思う。

    『NEMOPHILA 5th Anniversary ~地獄のゆるふわ LIVE at 日本武道館~』

    ◎Information
    6/5発売 ライブBlu-ray
    『NEMOPHILA 5th Anniversary ~地獄のゆるふわ LIVE at 日本武道館~』
    ~おしくらまんじゅう押されて笑おう~仙台Rensa(1/13) ~地獄のゆるふわ LIVE at 日本武道館~(2/17)2公演が収録されたLIVE Blu-rayを6/5(水)リリース!
    各ショップにて予約受付中!

    <作品概要>
    『NEMOPHILA 5th Anniversary ~地獄のゆるふわ LIVE at 日本武道館~6/5発売ライブBlu-ray』(Blu-ray2枚組)
    価格:9,900円(税込) 品番:DDXZ1005

    <購入者特典>
    タワーレコード:缶バッジ2個セット(サイズ:32mm)
    HMV:ステッカー2枚セット
    楽天ブックス:メンバースタッフ着用レプリカツアーラミネートパス
    ディスクユニオン:コメントDVD-R
    ※NEMOPHILA SHOPでも販売予定。詳細は後日、公式サイトにて

    最新情報は公式サイトにて→https://nemophila.tokyo/

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