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    Tetsu&yukihiroが奇跡のツイン・ドラムを披露!サプライズ連続のJACK IN THE BOX 2021【Report】

    • Report:Rhythm & Drums Magazine Photo:Yuki Kawamoto、Taichi Nishimaki、Hiroshi Tsuchida

    ドラマー的トピックも満載!
    豪華セッション目白押しの“忘年会”ライヴ

    L’Arc-en-Ciel、MUCC、シドといったバンドが所属する、MAVERICK DC GROUP。スペシャル・セッションを目玉に、“忘年会”と称して開催されているMAVERICK DC GROUP恒例の年末ライヴ・イベント=JACK IN THE BOXが、12月27日、東京・日本武道館を舞台に行われた。レーベル“DANGER CRUE RECORDS”の発足から40周年の節目となる今年、ドラマー的トピックも満載となった本イベントのレポートをお届けしよう。

    15時の開演を迎え、トップ・バッターを務めたのは、話題のスーパー・バンド=Petit Brabancon(プチ・ブラバンソン)。世界を股にかけ活躍するDIR EN GREYのヴォーカル=京が、yukihiro[L’Arc-en-Ciel]を誘ったことをきっかけに始動し、ギターにミヤ[MUCC]とantz[Tokyo Shoegazer]、ベースには高松浩史[THE NOVEMBERS]を迎えた5人組の初ステージとなる。ノイズ音の中、メンバーが姿を現すと、会場からは期待の拍手が送られた。

    ▲Petit Brabancon(L→R)
    ミヤ(g)、yukihiro(d)、京(vo)、高松浩史(b)、antz(g)

    伸びやかなギターの音が鳴り、そこに加わったyukihiroのリズミカルなドラム・フィルをきっかけに、ハッとするような爆音で演奏されたのは、24日リリースのシングル曲「刻」。突如放たれる京の高音シャウトと歪みの効いたバンド・サウンドの生む暗澹とした雰囲気が会場を覆う。コンポーザーのミヤによる、ラウドな場面と歌を聴かせるメロディアスなセクションとを両立した楽曲は、各メンバーの特色を埋もれさせることなく生かす方針で、緻密に練られているように感じられた。

    ▲yukihiro[Petit Brabancon]

    目元を黒く塗るメイクを施したyukihiroは、愛器=パールのMasters Premium(MRP)の漆黒ツーバス・キットを使用。機材こそ不動だが、L’Arc-en-Cielのときとは打って変わったヘヴィなドラム・サウンド。ドラミングも終始手数の多いビートで、重低音の奥底からバンドを鼓舞するプレイを聴かせていたのが印象深い。MCは挟まず「OBEY」、「渇き」と立て続けに全3曲を披露すると、彼らはクールにステージを後にした。キャリアに裏打ちされたプレイの貫禄と、その化学反応が起こす真新しさに圧倒されるパフォーマンスだった。

    ▲NOCTURNAL BLOODLUST(L→R)
    Yu-taro(g)、Masa(b)、 Natsu(d)、尋(vo)、Valtz(g)

    続いて登場したのは、メタル/ラウド界隈で磨き上げたテクニックを武器に、壮絶なライヴパフォーマンスで観客を圧倒するNOCTURNAL BLOODLUST。転換中の演奏で会場を温め、板付でステージが明転すると、尋(vo)のかけ声、そしてNatsu(d)の疾走感溢れるビートがバンドをリードするようにして、アッパー・チューン「Punch me if you can」を披露。Natsuは、Pearl Referenceシリーズの22″ツーバス・キットを縦横無尽に鳴らし、スピーディーかつハードな楽曲も、ツブ立ちの整った流麗なドラミングでドライヴさせる。屋台骨としての役割を務めつつ、ブラスト・ビートを駆使し、要所要所で楽曲を盛り上げる場面も。

    ゲストとして、ラウド・シーンで活躍する宮田⼤作[a crowd of rebellion]と、Kaito[Paledusk]をステージに呼び込むと、トリプル・ヴォーカルというスペシャル編成で「REM」をプレイ。ラストは元の5人編成に戻り、「Reviver」でステージを締め括った。

    ▲魅音
    ▲逹瑯

    シドのドラマー、ゆうやがプロデュースする魅音(ミオヤマザキのヴォーカル、mioのソロ・プロジェクト)の初ステージ、そして同じくソロ活動を開始した逹瑯[MUCC]のパフォーマンスを経て、登場したバンドはDEZERT。重低音の効いた「神経と重力」を皮切りに、歌を生かしつつ、会場を盛り上げるメロディアスな楽曲をプレイしていく。

    ▲DEZERT(L→R)
    Sacchan(b)、来夢(vo/キズ)、SORA(d)、千秋(vo)、暁(vo/アルルカン)、Miyako(g)

    前のステージで逹瑯のサポートも務めたドラムのSORAは、ヌケが良く一打一打に存在感のあるヘヴィなビートでバンドを支え、時にアグレッシヴに、時に力強く会場を鼓舞。彼の愛器は、センターにそびえる2枚のチャイナ・シンバルが目を引く、パールのMasters Maple Reserveの口径違い(22″&24″)のツーバス・セット。

    ▲SORA[DEZERT]

    暁[アルルカン]と来夢[キズ]を呼び込み披露したアグレッシヴなナンバー「殺意」で会場の熱を高めたところで、マーヴェリックの先輩バンドへのリスペクトをコミカルかつ熱く語る千秋のMCを挟み、メンバー4人でバラード「ミザリィレインボウ」をプレイ。ステージを後にした。

    ▲fuzzy knot

    続いて、シドのShinji(g)とRayflowerの田澤孝介(vo)によるfuzzy knotがポップに会場を盛り上げた後、オーディエンスの期待の中ステージに立ったのはレジェンド、44MAGNUM。ジャパニーズ・メタルのパイオニア的な存在であり、現在は親子2世代のツイン・ヴォーカルという異色の編成ながら、長いキャリアを持つ彼らのステージには独特の貫禄が漂う。

    ▲Joe[44MAGNUM]

    ドラムのJoeもまた、吊りシンバルがトレードマークのPearl Masters Mapleの26″ツーバス多点キットを用い、パワフルで爆発力のあるドラミングで、バンド・サウンドに一体感をもたらす。

    ▲44MAGNUM(L→R)
    jack(b)、Stevie(vo)、Paul(vo)、高崎 晃(g/LOUDNESS)、Joe(d)、Jimmy(g)

    「I’m On Fire」に始まり、3曲を立て続けに披露したところで呼び込まれたのは、その超絶技巧で国内外を問わず華々しい活躍を見せてきたギタリスト、高崎 晃[LOUDNESS]。高崎が登場して早々にギターの速弾きを披露すると、Jimmyが応戦する形で白熱のギター・バトルが行われた。この豪華共演と、ハイレベルな掛け合いにオーディエンスからは拍手喝采。高崎を加えてラスト2曲「Street Rock’n Roller」、「No Standing Still」がプレイされ、熱狂の渦に包み込まれながらステージが終了。声出しが許されていれば、会場には大歓声が上がっていたことだろう。

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