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    【Interview】Shinya[DIR EN GREY]

    • Interview:Rhythm & Drums Magazine Photo:Takao Ogata(Live)

    アレンジを詰めるときにはすでに歌が入っている状態
    隙間のところを縫うようにしてフレーズを入れたり
    かなり歌を意識したドラム作りを心がけている

    V-ROCKシーンを出自としつつも、音楽ジャンルに捉われず独自の道を切り拓き、世界を股にかけて活躍するDIR EN GREYが、今年バンド結成25周年を迎えた。静と動を織り交ぜたヘヴィなバンド・サウンドの中で、多彩な歌唱法を使い分ける京のヴォーカルに寄り添い、縦横無尽のビートで楽曲の世界観を演出するドラマー、Shinya。クールながらも視覚に訴えかけるパフォーマンスでオーディエンスを魅了する彼に、3年ぶりのリリースとなった11thアルバム『PHALARIS』でのプレイや、近年の活動、ドラマーとしての意識の変化に至るまで語ってもらった。

    コロナ禍と言っても
    意識は何も変わらなかった

    ●バンド結成25周年、おめでとうございます。音楽ジャンルや既存の枠組みに囚われず、唯一無二の路線で活躍されているDIR EN GREYですが、Shinyaさんのドラマーとしての意識やプレイ・スタイルはどのように変化してきたと思いますか?

    Shinya ここ近年は柔らかいドラミングにスイッチし、なるべく身体の負担をかけずにこの先まだ何年かはドラムが叩けるように意識し出しました。

    ●身体に負荷をかけすぎないというのは重要ですよね。逆に、結成以来ドラム・プレイなどでブレることなく大事にしてきていることはありますか?

    Shinya 魅せるドラミングです。

    11th Album『PHALARIS』
    FIREWALL DIV.
    (通常盤)SFCD-0273

    ▼CDレビューも掲載中!
    Drummer’s Disc Guide

    確かに、Shinyaさんの華のあるプレイにはその意識が体現されているように思います。個人での活動についてもうかがいたいのですが、近年はYouTubeで「Shinya Channel」をスタートされて、ドラム・セットの紹介動画や楽曲のセルフ・カヴァー、ドラム以外のチャレンジ企画などもコンスタントに投稿されていますね。どのようなきっかけで始めたのでしょうか?

    Shinya もともとは2016年からやろうと計画をしてたのですが、バンドの方向的にできなさそうな雰囲気だったので、オンライン会員限定の中だけでやってました。コロナ禍になり、状況的にぬるっと始められそうだったので、そのタイミングでちゃんと始めました。YouTubeからDIRを知ってくれる人とかも増えてありがたいです。

    ●2017年からは、ドラム×ピアノ・ヴォーカルのプロジェクト=SERAPHでも活動されていますが、プロジェクトやバンドで意識に違いはありますか?

    Shinya ドラマーとしての意識はDIRとおそらく変わらないと思います。(SERAPHの)その他の部分はすべて自分とMoa(p、vo)さんの2人だけで決めていくので、楽と言えば楽だし大変といえば大変なのですが、いい経験になってます。

    ▲DIR EN GREY[L→R]
    薫(g)、Toshiya(b)、京(vo)、Shinya(d)、Die(g)

    ●コロナ禍という情勢に影響を受けるところもあったのではと思われますが、近年、DIR EN GREYでの活動に対してはどのように向き合ってこられたのですか?

    Shinya 個人的には、コロナ禍と言っても意識は何も変わりませんでした。曲制作のやり方も特には変わってません。

    ●リモート形式での楽曲制作も、コロナ以前から変わらず継続されているんですね。それでは、前作から3年ぶりのリリースとなる最新作『PHALARIS』についてもお話をうかがえればと思いますが、今作は原点に立ち返るようなメロディアスさもありつつ、バンドの新たな側面も感じるアルバムに仕上がっていると思いました。制作はいつ頃から始めたのですか?

    Shinya 前回のアルバムを出したあとのシングル「The World of Mercy」の頃から、アルバムに向けた曲制作をやっていました。その頃はまだコンセプトなどはありませんでした。

    ●メンバーとの楽曲作りは、以前と同様にデータ上のやり取りということですね。ドラム・アレンジは、ご自宅のスタジオでフレーズを叩きながら調整していくという流れだったのでしょうか?

    Shinya 基本的には以前と変わらず、対面ではなくデータのやり取りでしたが、ドラム・アレンジはスケジュール的にタイトだったので、実際に叩いて考えるのではなく、頭で考えてパソコンで作っていくというやり方をしてました。

    ●フレーズは頭の中で組み立てていったんですね。レコーディングに用いたドラム・セットは、パールのCrystal Beatでしょうか? スネアはどんなものを使いましたか?

    Shinya Crystal Beatはライヴ用のセットで、レコーディングではパールのMaster’s Mapleを使ってます。スネアはチューナーの方が持ってきてくれたものの中から、曲に合わせて変えていきます。今回使用したのは、AK Drums Black Beauty Model(14″×5″)とDW  Collector’s Series Brass(14″×5.5″)、DunnettのStanton Moore Titanium Snare (14″×4.5″)の3種類です。

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