PLAYER
UP
Interview – SATOち[MUCC]
- 取材・文:リズム&ドラム・マガジン編集部 ライヴ写真:田中聖太郎、渡邊玲奈(田中聖太郎写真事務所)
“配信だからこそできるライヴ”にしたかった
現場で実際に音が出ていたのは
ドラムと逹瑯の歌だけだったんです
海外のファンにもリアルタイムで
ライヴを見せられたことがうれしかった
●近年のMUCCは、新曲デモテープの公開レコーディング・イベントを開催したり、ライヴ中にSATOちさんが突然知らない新曲を演奏させられるドッキリが仕かけられることもあったり、ユニークな活動をされていますよね。
SATOち 発案はだいたい逹瑯(たつろう/vo)とかリーダーなんですけど、“こうしたい”っていうフラッシュ・アイディアがみんなすさまじく多くて。スタッフは大変だと思いますけど、NOとは絶対に言わないんですよ。そこがMUCCにとって強みだと思うし、スタッフもメンバーと一緒に楽しくやってくれているのはうれしいですね。
●前作『壊れたピアノとリビングデッド』から、期間限定で吉田トオル(key)さんがMUCCのメンバーに加わったこともトピックの1つですよね。キーボーディストを迎えて、レコーディングやツアーで共演した感触はどうでしたか?
SATOち メンバーが1人増えると、単純に合わせるのがより大変になってくるので、そういうところはドラムも細かい部分まで気をつけたかもしれないですね。でも、トオルさんはだいたい俺に合わせてくれるし、アドバイスもくれたりするので、やりやすかったです。期間限定とはいえ、もうメンバーみたいなものですね。
●6月には、無観客有料ライヴ(~Fight against COVID-19 #2~『惡-THE BROKEN RESUSCITATION』)をリアルタイム配信されましたが、音質やカメラ・ワーク、演出の濃さと、どれをとってもこれまでのリモート・ライヴにはなかったようなこだわりを感じました。
SATOち “普通にやるんじゃなくて、配信だからこそできるようなライヴにしたい”っていうところから始まったので、演出はかなり凝ったんです。
ギターとかはラインで流していたので、現場で実際に音が出ていたのは、ドラムと逹瑯の歌だけだったんですよ。
メンバーの立ち位置もいつもと全然違って、俺はYUKKEのベースの音を聴いたり、指とか動きを見ながら合わせていったりもするんですけど、あの場では俺から一番離れたところにいたので、それも不思議な感じでしたね。いつもならアイコンタクトをたくさんとるはずのトオルさんに至っては、別室での演奏だったりとか。
●なるほど。Zoomを使って自宅からライヴを観ているオーディエンスの映像が、会場のスクリーンに映し出される場面もあって、“配信”という環境を最大限に生かされているなと思いました。
SATOち あのとき、海外の人もライヴを観てくれていたのがわかって。春に予定していたヨーロッパ・ツアーが中止になっちゃったので、現地の人にもリアルタイムでライヴを見せられたことがうれしかったですね。
●配信ライヴのクオリティの高さに、「(配信チケットが)3千円なんて安すぎる!」という視聴者のコメントも多く見られました。
SATOち そういうところを目指していたんですよね。スタッフには、後から「MVとレコーディングの間みたいな感じに見えた」と言われました。それは褒めてるのかそうじゃないのかよくわからないけど(笑)、とにかく今回、僕らが“こういう演出もできるんだよ”っていうものを見せたことが、他のアーティストの人達が配信ライヴをするきっかけになったらいいなと思います。
◎Profile
さとち:1997年にMUCCを結成。疾走感溢れるドラミングを持ち味に、作曲や作詞にも携わる。バンドとしては、17年にメンバーの地元である茨城県・水戸市&石岡市の観光大使にダブル就任。海外でのワンマン・ツアーや国内大型ロックフェスへの出演など、幅広いフィールドで活躍を見せている。
◎Information
8月12日(水)に誕生日を迎えるSATOちがオーガナイズするMUCCスペシャル・プログラムの配信が決定!
■41才バースデー企画『SATOちを知らなきゃお仕置きよ♥ 〜厄年のくせに〜』
2020年8月12日(水) 19:00〜
【視聴リンク】MAVERICK DC GROUPニコニコチャンネル
【出演アーティスト】MUCC
【視聴チケット価格】2,000円
詳細はこちら→MAVERICK DC GROUPニコニコチャンネル
SATOち Twitter
MUCC HP Twitter Instagram