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Interview アンダーソン・パーク[シルク・ソニック]

  • Translation:Taka Matsumoto
  • Story by Robin Tolleson/Modern Drummer/Veenhoven Amsterdam
  • Photo:Ronald Martinez/Getty Images

全部“生”でやってた時代があったから
自分達らしさが得られたんだ

今年のグラミー賞で、ノミネートされた4部門すべて獲得したブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるデュオ=シルク・ソニック。6月16日発売のドラマガ2022年7月号では、初となるアンダーソン・パークのアーティスト特集を展開! ここでは誌面に載せることができなかった彼のバンド=The Free Nationalsについて語ったインタビューを掲載。その壮絶な人生について語った本編はドラマガ22年7月号でぜひ!

●The Free Nationalsが結成されたのはいつですか?

アンダーソン 俺達はハリウッドのミュージシャンズ・インスティテュートで出会ったんだ。ギターのホセ・リオスとDJ/パーカッションのカラム・コナーと俺は同じ学校に行ってた。最初に会ったのはホセだね。彼は当時とある女の子とつき合っていて、俺も別の女の子とつき合っていて。同じアパート内に住んでいたんだけど、俺はその子と別れることになって、ホセも追い出されていて。「君はギター弾くんだろ? 俺が住んでる部屋に来なよ」って言ったんだ。まぁ俺の家でもなかったんだけどね。友達の家に居候していたんだ。

俺達はすぐに曲を作り始めて、形にしていった。その後、俺達はサンフランシスコで、とあるアーティストのライヴに参加して、ロン“T-NAVA”アヴァントと一緒にやることになったんだ。すごく楽しかったし、スリーピースですごくいいサウンドに仕上がった。ロンはシンセベースとキーボードを弾いていたんだけど、彼みたいにシンセベースを弾ける人は他にいないよ。俺達は最もファンキーなトリオだったね。その後、俺が歌うようになって。俺のオリジナルの曲があったから「俺の曲を聴いてみない?」って聴かせたら、すごく気に入ってくれて。当時俺達はカヴァー・バンドをしてお金を稼いでいたんだけど、やれるときは俺の曲もやっていたんだ。バーとか誕生日パーティとかバル・ミツワー(ユダヤ教徒の成人式)とか、とにかくできる限りどんなところでも演奏していたよ。食べるために演奏していたんだ。ショーケースとかで50曲くらい覚えないといけないライヴとかもやっていたよ(笑)。どんなアーティストのサポートでも、やったあとは300ドルを山分けしていた。あの頃は何をしていようがジャムること……演奏してよりうまくなることしか頭になかったよ。俺達はミュージシャンになりたかったからね。

▲Ron Tnava Avant:keys &vocals、José Rios:guitar、Kelsey González:bass、Callum Connor:drums、Anderson .Paak:vocals &drums、India Shawn:vocals、Chronixx:vocals

しばらくして俺達はベースのケルシー・ゴンザレスと出会った。彼はずっとツアーを回っていたんだけど、俺達のライヴを見にテンプルバーに来てくれて、すごく気に入ってくれたんだ。俺達のバンドには当時ベースがいなくて、ケルシーが「君達と一緒にやりたい」って言ってくれたんだ。俺は「マジかよ、ミゲルでやってる人だぞ。あちこち飛び回っている本物のツアー・ミュージシャンで、ヒット曲でもプレイしている。そんな人が俺達とやりたいだって!」って感じで。それでケルシーは俺達と一緒に練習し始めて、加入することになったんだ

カラムは1枚目のアルバム『Vince』を作り始めた頃に加入した。このアルバムのビートはすべて彼が担当してくれて、808を使ってヘヴィさを取り戻してくれたんだ。彼にその才能があるのを知って「DJとして参加してくれよ。トラックを流してくれたら俺達はそれに合わせて演奏するから」って言った。それがきっかけだね。ずっと俺達はクリックもイヤモニも使っていなくて、普通のステージ・モニターにライヴ用に作った音源を流してそれに合わせて演奏していたんだ。808とか必要な要素は音源で流してそれに合わせて演奏していた。PAのオペレーターがよくないと俺達は音源に対して前のめり気味になったり、完全にハシったりモタったりすることもあった。だからいつも運頼みだったけど、俺達もレベルアップしてたからライヴができなかったってことはなかったね。

最終的には俺達もいいイヤモニを手に入れることができて、クリックなんかに合わせて演奏するようになって、すごくやりやすくなった。今はライヴ中、全部クリックに合わせてやっていて、照明とかすべてが繋がったよ。全部“生”でやってた時代があったから、自分達らしさが得られたんだと思う。聴いている人にも俺達はタイトで長い間一緒にやってるってことがわかってもらえるんだ。それは簡単に手に入れられるようなものじゃないね。化学反応みたいなものだと思っているよ。

アンダーソンが壮絶なドラマー人生について語った
インタビューの全編はドラマガ2022年7月号をチェック!

アンダーソン・パークのアーティスト特集は2022年7月号に掲載。インタビューは2019年にモダン・ドラマーの表紙を飾ったときのもので、知られざるそのドラマー人生について語っている。教会で学んだことや、ブルーノ・マーズから言われた言葉、そして現代を生きるドラマーに必要な要素についても触れた貴重な内容になっている! さらにシルク・ソニックのプレイ分析や、日本のトップ・プロが語るその魅力など、10ページに渡って展開しているので、興味のある方はぜひ!