DRUM KIT LIBRARY

UP

【Set Up】玉田豊夢 (Tom Tamada)

①全国47都道府県を巡り、6月12日の代々木第一体育館公演でファイナルを迎えた、エレファントカシマシ宮本浩次のソロ・ツアー。その屋台骨を支えた“日本代表”こと玉田豊夢本人が撮影した、最終公演での最新セッティングを公開!

②同じく宮本のツアーで昨年11月の神奈川県民ホール公演で使用した機材を公開!

③このキットについてもっと知りたい方は、
『ドラム・セット・ファイル Vol.2』をチェック!

  • Photo:Tom Tamada(①)Takashi Yashima(②)、Taichi Nishimaki(③)

DRUM KIT 

①試行錯誤を繰り返し辿り着いた“日本全国縦横無尽”仕様のセッティング

半年以上に渡るツアーを経て玉田が選び抜いた、“日本全国縦横無尽”仕様のセッティング! 本日=6月12日の本番前に玉田本人が撮影した、最新にして最終の形となる!! 核となるドラムは不動で、カノウプスYaiba 24 Kitの3点キット。変更点はバス・ドラムのヘッドの組み合わせで、フロント側にレモのファイバースキン、打面側にパワーストローク4クリアをそれぞれセレクト。フロント側に装着した帯ミュートは斜めにすることで、よりタイトな音色を演出。打面ヘッドは、明確さと太さを求めて、パワーストローク3から変更したとのこと。シンバルはエージーン、ジルジャン、セイビアンを併用しているという点は変わらないが、種類は大幅に刷新。左手側のクラッシュは、ジルジャンのクラッシュ・ライドから、エージーンのカスタム・クラッシュへ変更。右手側にセットしていたエージーンのレジェンド・クラッシュ・ライドは、ジルジャンのオールドAに代わり、さらに22"のオールドAにAカスタムのスプラッシュを逆さに取りつけたシンバルが追加された。右端のチャイナの高さが変わった点にも注目したい。スネア・ドラムはツアー序盤から複数台を試していたが、カノウプスのハンマード・ブロンズがメインとして落ち着いた模様。ヘッドは打面がレモのコーテッド・エンペラーで、ボトムはラディックのXシン。スナッピーはソナーのスティール24本線も使っていたが、最終的にカノウプスの42本タイプをチョイス。さらにリングミュートをカットして作ったというお手製のミュートを装備している。機材のセレクトはギリギリまで試行錯誤したようで、会場に合わせたサウンド・メイクは最終日まで続いていた。

SET UP!

【Drum Kit】
CANOPUS:Yaiba 24 Kit
24"×14"BD、13"×9"TT、16"×16"FT

【Snare Drum】
CANOPUS
Hammered Bronze 14"×5.5"

【Cymbals】
Various(L→R)
16" SABIAN AA Rock Crash(Top)
 + ZILDJIAN 16" Old A(Hi-Hat)
AGEAN 20" Custom Crash
22" AGEAN Custom Heavy Ride
ZILDJIAN 20” Old A
ZILDJIAN 22” Old A+6” A Custom Splash
20" ZILDJIAN Oriental China Trash

DRUM KIT 

②臨機応変に機材をセレクト
Yaiba 24を核とした玉田流サウンド・アプローチ

全国ツアーの“相棒”を務めるのは、2020年からメイン・キットとしてフル活躍しているカノウプスのYaiba 24 Kit。1バス、1タム、1フロア・タムという王道の3点セッティングで、骨太なドラミングを轟かせる。打面ヘッドはタム、フロア・タムにレモのコーテッド・エンペラーを、バス・ドラムにパワーストローク3をそれぞれ装着。タム類にはフェルトをクリップで固定してミュート。フロア・タムには2つ装着され、曲によって加減を調整している。シンバルはエージーン、ジルジャン、セイビアンを併用。ロック・グルーヴの鍵を握るハイハットは、セイビアンのクラッシュとオールドAを組み合わせた16”の大口径仕様! スネア・ドラムはカノウプスのBB-1465。予備として本人のシグネチャー・モデルと70年代ラディックのブラックビューティーが用意されており、リハの時点ではBBを使っていたが、試してみた結果、本番ではシグネチャー・モデルをチョイス。フット・ペダルもリハではカスタムを施したTD5000ADを使っていたが、こちらも本番では予備で用意していたパールのP201に変更。会場に合わせたサウンド・メイクを施していることが、機材のセレクトからもよくわかるだろう。

SET UP!

【Drum Kit】
CANOPUS:Yaiba 24 Kit
24"×14"BD、13"×9"TT、16"×16"FT

【Snare Drum】
CANOPUS
Black-Nickel Brass 14"×6.5"

【Cymbals】
Various(L→R)
16" SABIAN AA Rock Crash(Top)
 +ZILDJIAN 16" Old A(Hi-Hat)
20" ZILDJIAN K Crash Ride
22" AGEAN Custom Heavy Ride
20" AGEAN Legend Crash Ride
20" ZILDJIAN Oriental China Trash

DRUM KIT 

③彩りをもたらす玉田流ツーバス・セッティング

溢れる歌心と変幻自在なサウンド・メイクで、さまざまなアーティストから引っ張りダコの売れっ子ドラマー、玉田豊夢。アーティストに合わせて機材をガラリと変える玉田が2017年の藤巻亮太のツアーに用いたのは、カノウプスのカスタム・キットに、70年代ラディックの26"バス・ドラム、ティンパニなどを組み合わせた玉田流のツーバス多点セッティング。核となるカノウプスの3点キットは、シグネチャー・キットのプロトタイプ。メイプル+バーチの10プライにメイプル・レインフォースメントを装着したシェル構成で、厚めの造りが特徴。“ガッツのある音”という玉田のリクエストに応えた仕様となっている。もう1台のバス・ドラム=26"ラディックはアクセント的に活用。フロント・ヘッドに穴を空けず、手ぬぐいのミュートのみで音の加減を調整している。シンバルはセイビアンのHHXシリーズを中心に構成。ロー・チューニングでドスの効いたドラムと、セイビアン特有の明るいシンバル・サウンドの組み合わせが、藤巻の音世界に見事にマッチング。玉田のねらい通りのサウンド・メイクと言えるだろう。右手側にセットされたパール製のティンパニ。フロア・タムからの流れでフィルに混ぜて叩くことが多かったのだが、迫力満点! ちなみにこのティンパニは、藤巻が所有しているものだそう。メイン・スネアは60年代のラディック400。サイドにはカノウプスの玉田豊夢シグネチャー・モデルを配置。リング・ミュートにBig Fat Snare Drumのエフェクト・シートを重ねた超ロー・ピッチ・サウンドが印象的。フット・ペダルはDW-9000シリーズ。26"はツイン・ペダルのスレイヴ側で操作する。

SET UP!

【Drum Kit】
CANOPUS
Custom Kit 
22"×16"BD、12"×8"TT、
16"×15"FT

70s LUDWIG 
26"×14"BD

【Snare Drum】
LUDWIG
60s 400 14"×5"(Main)

CANOPUS
玉田豊夢Signature Model
14"×6"(Side)

【Cymbals】(L→R)
SABIAN & AGEAN
SABIAN 10" AA Mini Hats(Top)、
SABIAN 14" HHX Groove Hats、
SABIAN 18" HHX Crash、
SABIAN 22" Paragon Ride、
SABIAN 19" HHX Crash、
AGEAN 21" Karia Crash Medium

【Others】
PEARL
29" Timpani