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Interview – もりもりもと[ヤバイTシャツ屋さん]
- Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine
フロントマンの2人には
自由にのびのびとしてもらいたい
自分のやるべきこと/立ち位置はすごく考えている
大学のサークルから始まり、巧みな言葉遊びとさまざまな曲調を掛け合わせた楽曲が多くの支持を集める3ピース・バンド、ヤバイTシャツ屋さん。去る3月にシングル「うなぎのぼり」と、昨年行われたワンマン・ライヴの模様を収録した『Tank-top of the DVD III』を同時リリース。この好機に、ドラムのもりもりもとへインタビューを敢行。メジャー・デビューから3年余りが経過し、ドラマーとして今思うことをたっぷりと聞いた。
自分のセットを手に入れて
よりドラムと向き合う時間が増えた
●本誌でのインタビューはメジャー・デビュー・アルバム(『We love Tank-top』)以来3年半ぶりということで、その間の変化をいろいろとお聞きできればと思っています。まずは、もりもとさんのキットのお話からうかがっていこうかなと。
もりもと そうなんです! 2年前くらいにTAMAのStarclassic Mapleを購入しまして。実はそのとき、まだ僕ら機材車を持っていなかったんですけど、“何とかなるやろ”と思って買っちゃったんです(笑)。ライヴの本数も多いですし、自分のセットを手に入れたことによって、よりドラムと向き合う時間が増えましたね。それまでは、会場にあるドラムをお借りすることが多かったんですけど、どうしても追い込めない部分も出てきてしまっていて。今は自分の出したい音や、やりたいセッティングがほぼ100%できていますし、チューニングなど、やればやるほどいろいろなことが見えてきてすごく楽しいです。
●TAMAを選んだ決め手というのは?
もりもと 僕が聴いてきたハード・ロック系のドラマーは、やっぱりTAMAが多かったんですよね。深胴の1タム2フロアで……それに昔からずっと憧れていて。なぜと言われても正直わからないくらいずっと大好きで、セットを持っていないときも、ハードウェアはTAMAを使っていました。ただ使ってみてTAMAの良さをあらためて実感しましたね。もちろんサウンドもいいし、ハードウェアの丈夫さ、使い勝手の良さも気に入っています。僕らはライヴ・バンドなので、ライヴの本数も多いんですけど、本当にストレスがないですね。
●Starclassic Mapleをセレクトした理由はあるのでしょうか?
もりもと ヤバTの音楽性って、何でもやるというか幅広いというか、メロコアやパンクが根底にあるんですけど、すごく壮大なバラードやお洒落な曲もあったりするので、オールマイティなセットがいいなと思っていたんです。それに、メイプルに座ったときが一番ワクワクしたんですよね。なおかつ明るい音を求めていたので、メイプルがちょうどいいなというのはありました。最近は買った直後よりもだいぶ落ち着いてきたというか、シェルやパーツが馴染んで、胴がより鳴るようになってきた感じはありますね。一緒に育っていく感じがすごく楽しいです。
●シンバルはジルジャンで統一されてますよね?
もりもと 僕、地元が浜松市なので、ヤマハさんが国内の代理店ということもあって、昔から何となく憧れはありましたね。個人的なイメージなんですけど、めちゃくちゃヤンチャなヤングさが他のメーカーに比べて抑えられている、大人な感じがいいなと、ずっとそういうイメージがあったんです。
●水平なセッティングも美しいですよね。どなたか参考にしている方はいるんですか?
もりもと 特に誰かに影響を受けたとかはなくて、まずはカッコいいセッティングにして、あとはちゃんと音が鳴るように自分が合わせにいくというのは意識してますね。水平にセッティングしているドラマーさんの身体の使い方やスティックを当てる角度など、観て研究しています。ただ、“もしかしてこのセッティングは合ってないんじゃないか”というのは常に疑っていて、そうしないと、ブラッシュアップしていかないような気がしているので、まだまだ模索中です。
●そうなんですね。フォームも綺麗なので、何か秘密があるのかなと思っていました。
もりもと いやいや(笑)。独学なので、まったくわからないんですよ。いろいろな人に話を聞いたり、勉強はしているつもりなんですけど……。でも、やっぱり脱力はずっとテーマです。力を入れない方が(音が)鳴るというのはわかってはいるんですけど、難しいですよね。最近だと、iPhoneやGoProみたいに、手軽に自分のフォームを確認できるツールも多いので、ライヴやリハーサルでもなるべく回してみて、客観的に確認する作業はしてます。