06. 「ロコモーション」 Drums:フィリー・ジョー・ジョーンズ

レジェンド・ジャズ・ドラマー、フィリー・ジョー・ジョーンズによるバップ・スタイルを象徴するようなイントロのソロ・ドラミング。曲のタイトル通り、列車の疾走を表わしているようにも聴こえてくるアプローチで、スティック・トゥ・スティックなどジャズ特有の手法も散りばめられている。曲後半ではロング・ドラム・ソロも聴かれ、変幻自在のフレージングを駆使しつつも8小節のサイクルをしっかりキープしているのもポイント。

07. 「アウト・オブ・ザ・ブルー」 Drums:サイモン・フィリップス

16分の7つ割りを使い、しかもタム移動は1つ飛ばしという、“構築型”の見本のような、テクニカル系イントロのピックアップ。フレージング自体は曲の内容と関連性はないが、これだけで聴くものの耳をガッチリとキャッチしてしまうようなプレイである。

08. 「オール・ディス・タイム」 Drums:マヌ・カチェ

スネアのバズ・ロールで始まるピックアップ・フィル。マヌ・カチェ独自のドラミング・センスが感じられ、“ありそうでなかった”フレージングと言える。全体をややクレッシェンドしているようで、曲へのつながりが非常にスムーズなのもポイント。

09. 「SAVANNA」 Drums:スティーヴ・ジョーダン

スティーヴ・ジョーダンによるこの特徴的なピックアップ・フィルは、レッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムをフィーチャーしたフレージングが特徴的。ボンゾのヘヴィなノリに対し、こちらはハイ・ピッチなスネアによるファンキーな感覚がポイント。

10. 「イーグルス・デア」 Drums:ニコ・マクブレイン

ヘヴィ・メタル界の雄、アイアン・メイデンの、俗に“ブリティッシュ・シャッフル”と呼ばれるタイプの曲でのイントロ。曲中のギター・リフを意識した符割りで、手足によるドラッグ的なスピード・プレイは、メタルらしいアプローチと言える。