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    菅沼孝三が教える!王道、定番、最新フレーズ!!!ツーバス&ツイン・ペダル技 怒涛の100連発!!!【2010年10月号掲載】

    • 譜面&原稿:菅沼孝三

    Part.4 足数を増やしてブルブルとグルーヴ!装飾音符的なフット・ワーク!


    ここがポイント!
    ここでは、足による装飾音符的なアプローチを紹介する。

    メイン・ノートに対するダブル・ストロークの前打音を“ロール”と呼ぶが、ここではメイン・ノートに対してシングル・ストロークによる前打音なので“ラフ”という表現になる。

    リズム・パターンの中で足数を増やすには、このラフ系のアプローチはとても使いやすい。前打音の数が増えるごとに絶大なるフレーズのインパクトと独自のグルーヴが生まれるのだ。

    技30〜32
    3ストローク・ラフ

    “ドコド”というバス・ドラムの3連打。3打目の“ド”が1拍目と3拍目に着地する(技30)。いずれもバス・ドラムで始まりバス・ドラムで終わる足の3連打ということになる。3打目の着地点で、上半身の右手とピタッと合わせるのがコツだ。

    0:00〜Slow、0:40〜Fast

    次にバック・ビートのスネアに着地する3ストローク・ラフ(技31)をプレイしてみよう。この場合は、足が2打+スネアが1打という3連打になるので少し楽にプレイできる。

    0:12〜Slow、0:51〜Fast

    次は、その両方をミックスしたパターン(技32)だ。

    この“ドコタン!”というフレーズはシングル・ペダルで、片足で踏まれることも多く、もはや足癖になっているドラマーも多いだろう。しかし、今回のテーマであるツーバスでやってみるとホンマに楽なのよ!

    0:24〜Slow、0:59〜Fast

    技33〜35
    4ストローク・ラフ

    “4ストローク・ラフ”のタイトル通り、メイン・ノートに着地するまでのグルーピングの数が4打のシングル・ストローク。このフレーズはバウンス系のビートにも最適で、ファンク系の“踊れるビート”としても多用される。このパターンを聴くと身体がウキウキして気持良いからねっ。

    まずはバス・ドラムでの4連打。1拍目と3拍目に解決するアプローチだ(技33)。

    0:00〜Slow、0:44〜Fast

    そして、バック・ビートに解決するアプローチ(技34)。この場合バス・ドラムは3連打でスネアの1打の4ストロークになる。

    0:16〜Slow、0:55〜Fast

    そして、その両方を合わせたアプローチ(技35)。足順は、僕の場合はすべて“男のシングル・ストローク”で踏んでいるが、器用なドラマーはうまくダブルを取り入れてもいいだろう。自分の足癖から考えて適正な足順を作ってみよう。

    0:27〜Slow、1:02〜Fast

    技36〜38
    5ストローク・ラフ

    このパターンこそ“フット・ワークの常套句”的なパターンで、誰もが好んでプレイしている。手の5ストローク・ロールが使いやすいのと同じで、足も5ストロークが使いやすく、プレイもやりやすいのね。

    まず1拍目と3拍目に解決するアプローチ(技36)。5打目のバス・ドラムと右手のハイハットがピタッと一致すると、とても気持が良い!

    0:00〜Slow、0:44〜Fast

    そして2拍目と4拍目のバック・ビートに解決するアプローチ(技37)。この場合、バス・ドラムは4連打+スネアの1打の5ストロークになる。

    0:16〜Slow、0:55〜Fast

    次は、その両方をミックスしたパターン(技38)だ。かなり音数が増えて、しかもわかりやすいフレーズなのでインパクトも絶大だ! ここまで足数が増えると身体のバランスをとることが大変になってくる。身体の軸がブレないようにね。

    0:27〜Slow、1:03〜Fast

    技39〜41
    7ストローク・ラフ

    いよいよ7ストロークまでやってきた! 通常の7ストローク・ロールでは、6連苻+1打という解釈も多いが、ここでは32分音符での7打のアプローチを紹介しよう。

    まずは1拍目と3拍目に着地するバス・ドラムの7ストローク(技39)。足順はシングル・ストロークで“ウンドコ・ドコドコ・ドン〜”と聴こえる高速連打だ。そのラストの“ドン”にピッタリ右手のハイハットが合うと気持ち良い。

    0:00〜Slow、0:44〜Fast

    次にバック・ビートに解決するアプローチ(技40)。この場合、バス・ドラムが6打でスネアが1打の7ストロークになる。 “ドンドコ・ドコドコ・タン〜”と聴こえる高速連打。

    0:16〜Slow、0:55〜Fast

    ラストは、両方のパターンがミックスされたパターン(技41)。右足は16分音符すべて踏んでいるので、持続力をつけるには練習量が必要になる。

    0:27〜Slow、1:03〜Fast

    ここまでのまとめ


    僕達の世代のドラマーは片足でも、かなりの高速連打をプレイしてきた。そこから、さらにスピード・アップしたい、パワー・アップしたい、ということで、伝家の宝刀“ツーバス”を駆使している。

    この頃では“ツイン・ペダル”に最初から依存するドラマーも多く、ステージでスレイヴ側のペダルが故障すると何もできなくなってしまうケースも見かける。右足だけでも、かなりのレベルまで踏めるようにトレーニングし、その上でのツイン・ペダルの使用をお勧めする。

    以上、技1〜技41 までのパターンを紹介した。さて、この『ツーバス&ツイン・ペダル技100 連発!』は後編に続く! スーパー・ドラマー達がプレイしているものをアレンジした “応用パターン”から、“フィルインにも使えるツーバスのスケール練習”的なアプローチも紹介していくのでお楽しみにね!