NOTES

UP

el tempo(エルテンポ)がもっと楽しめる15のハンドサイン

  • Photo:Eiji Kikuchi Illustration:Chihiro Yaegashi

100を超えるハンドサインから
厳選した15種類を解説!

2022年春の誌上ドラム・コンテスト『32 Bar-Drumming』の優勝特典としても発表された、シシド・カフカ率いる自由なるリズム・アンサブル=el tempo(エルテンポ)。ここでは、2020年5月号の大特集の中から、15種類のハンドサインを解説。自分も参加しているかのように、さらに楽しむことができるかも!?

アルゼンチンの打楽器奏者、サンティアゴ・バスケスが考案した100を超えるハンドサインを駆使して作り上げる即興の打楽器アンサンブル・イベント。日本ではシシド・カフカが筆頭となり各地で公演を開催。2021年に行われた東京パラリンピック閉会式にも出演し話題を集めた。ドラム・マガジン2020年5月号ではそんな気鋭の打楽器イベントを表紙特集として大フォーカス。シシドへのインタビュー、イベント・レポート、さらにハンドサイン解説や公演の様子を収録した特別動画も付属し、el tempoを大解剖した。

↓el tempo参加権を懸けたコンテスト特設ページはこちらから!

1.Change idea~フレーズを変える~

本のページをめくるような動作のサイン。“ 今叩いているフレーズから別のフレーズに変えてほしい” というリクエストを伝えるサインです。このサインが出たら、演奏者は異なる新しいアイディアを考えて提示する必要があります。

2.Activity/Quantization~音の細かさを提示する~

手の平を下に向けた状態で、隣り合わせに構え、指先を交互に揺らすサイン。バタ足のような動きがゆっくりならば、少ない音符で構成されたフレーズを演奏。逆に速い速度でバタつかせたら細かい音符を多く用いたフレーズで演奏してほしい、4 分や8 分のタイミングなどリズムに合わせて規則正しく動かした場合は、そのリズムに即したフレーズを演奏するという意味になります。

3.Finger Reading~音符を伝える~

指を使って、演奏してほしい音符を伝えるサイン。基本となる16 分音符の場合は、親指以外の4 本で音符を表し、伸ばした指は音符、折り曲げた指は休符を示します。サインは通常の譜面と同じように奏者が左側から読んで演奏しますので、イラスト①、②、③は譜例a、b、cの音符を指し、両手を横に並べたイラスト④のサインは譜例dのようにつなげて読みます。

4.Indicate Low or High Notes~音符に高低差をつける~

「Finger Reading」で示したフレーズに、音の高低差を加えたいときに出されるサイン。上から指差された音符は高音で演奏。逆に下から指差された音符は低音で演奏することを意味します。イラスト①の場合は譜例aのように16分音符の最後の音を高音。逆にイラスト②の場合は譜例bのように16 分音符の最初の音を低音で演奏します。

5.Additive meters~拍と音数を提示する~

拍数やそれを分割する音符の細かさを指示するサインです。スペイン語で拍を意味する“Compàs” の頭文字である“C” をイメージした指文字の隣りに示されたサイン(指)で拍数を提示します。イラスト①は2 拍、イラスト②は4 拍、イラスト③は3 拍になります。そして続く指サインで、拍を分割する細かさ(サブディヴィジョン)を示しますが、例えば2 拍子のサインに続いて、イラスト④、⑤の“4+3” を示す指サインが出された場合は、譜例aのように7/16拍子で演奏します。また4 拍子のサインに続いて、④、④、④、⑤の“4+4+4+3”の指サインが示されたら、譜例bのように15/16 拍子で演奏します。このときのサブディヴィジョンを示す指サインは、フラッシュ・サインのように“パッパッ”と指を伸び縮みさせて区切りを示します。

↓el tempo参加権を懸けたコンテスト特設ページはこちらから!