NOTES
UP
Archive – 宮川 剛が指南! DIYでできる“ドラム部屋” 自宅でドラムが叩きた〜い
- Contents:Rhythm & Drums Magazine Photo:Chika Suzuki
床の防振を強化
床は材質にもよりますが、厚さによって防振/防音効果が変わるのでドラムを叩くときにグラグラしないところまで厚くすることが大切です。今回は、防振ゴム・シートの上にウレタン・シート、ヨガ・マット、パンチ・カーペットの順に敷きました(手順25、28、29、31)。どんなものでも最後にパンチ・カーペットを敷くとセッティングがしやすいですよ。パンチ・カーペットの下にさらに発砲ウレタンのシートなどを敷くと、もっと効果的だと思います。
壁を仕上げる
最後に、マッカンをつけたウレタン・シートをカーテン・レールに通します(手順26〜32)。そしてウレタンの壁で内側の音の反射を抑えて、さらにそれが外に漏れないようにカーテンをつけます(33)。今回は1級遮光カーテンという厚めのカーテンをつけました。
ポイントは、ウレタンもカーテンも隙間をなるべく作らないことです。少しでも開いているとそこから音が漏れますから。なるべく隙間がないように天井から床までぴったりの長さ、もしくは長さが余るくらいのものを買って調整すると良いと思います。あと部屋の外か中は照明がなくて暗いので、どちらかに電気スタンドを置いて明るさを確保しましょう。
これでドラム部屋の完成です! 作業はどれも簡単なものですよ。
ドラム部屋完成!
■“ドラム部屋”の防音効果を検証!
完成した“ドラム部屋”の防音効果を、2パターン検証してみました。まずは、コーテッド・ヘッド使用時の映像から。
続いて、メッシュ・ヘッドを装着した状態での検証。
■作業を終えて
今回紹介した方法を参考に、防音/防振効果を確かめながら自分でできる簡単な方法を見つけてもらえればと思います。例えば、天井に輪っかのついたネジをつけてウレタンに穴を開けて結束バンドを通してつなぐとか、室外の防音はできても室内の防音はなかなか難しいので部屋の入口にカーテンをつけたり、いろいろできると思います。
それと、これだけ音を吸うものがあると水分も吸着してカビの原因になるので、エアコンか除湿機でケアするといいと思います。あと、布やカーテンは、部屋のテイストに合ったものを選ぶと愛着が湧くと思いますよ。
今回は時間と予算の関係でやりませんでしたが、すべてのウレタンの上から布を貼ればもっと見た目が綺麗になります。こういう部屋って作ったものの汚くなっていってしまうものですが、気に入った部屋にしておけばメンテナンスも気をつけますからね。簡易的な手作りスタジオでも愛着を持って大事にしてほしいです。
◎Profile
宮川 剛(みやがわつよし):1970年生まれ。大学時代に原田迅明、藤山英一郎両氏に師事。Small Circle of Friendsで上京後、cruyff in the bedroom、忌野清志郎ラフィータフィー、忌野清志郎NICE MIDDLEを経て、宮沢和史率いるGANGA ZUMBAに加入。現在は近藤房之助や高野 寛、石井竜也、樽木栄一郎、森 広隆、中山うり、Aimer、ハモニカクリームズなど、さまざまなアーティストのライヴ/レコーディングに参加している。
◎Information
宮川 剛 Twitter(Staff)