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Yamahaの電子ドラム、DTXシリーズにフラッグシップ・モデル=DTX 10が登場。さらに昨年発売となったDTX 6の上位機種となるDTX 8も併せて発表となった。
11年ぶりにリニューアルされた最上位モデルのDTX 10はモジュールを含めてすべてが一新。目玉はDTXシリーズ初となるメッシュ・ヘッドの採用だろう。打感&耐久性に優れたレモ製の2プライで、キック・パッドはメッシュを装備した3重クッション構造となっている。スネアとタムのパッドはこの新しいメッシュと、Yamaha独自のシリコン製TCSヘッドから選べるようになっている点も大きな特徴だ。デモンストレーターを務めた今井義頼は「音色とメッシュ・ヘッドの相性が良くて、自分のエモーショナルについてきてくれて、フレーズが引き出される。ヘッドのテンションが変えられるので、自分のイメージに近い打感で演奏ができる」と新しいメッシュ・ヘッドの感想を語っていた。
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核となるモジュール=DTX-PROXは、音質や表現力を最大限に追求し、レコーディング・スタジオならではの音の広がりや空気感までもパッケージ。今井と一緒にデモンストレーターを務めた川口千里は「アコースティック・ドラムと同じダイナミクス表現ができる」と絶賛。また、さまざまな機能を直観的にコントロールできる「LEDロータリーフェーダー」が搭載。各パットにフェーダーが振り分けられており、細かい調整も手軽に行うことができるという。DTX PROにも採用された、ノブを回すだけでサウンドを変化させられるKIT MODIFIERも搭載されている。
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“Individual Output端子”は最大8つのサウンドを個別で出力できる他、USB端子は直接パソコン、スマートデバイスと接続してオーディオデータやMIDIの送受信が可能。あらかじめ設定した組み合わせをワンタッチで呼び戻せる「Live Set機能」など、ライヴ/レコーディングへの対応も鉄壁。もちろん、iOS/Androidアプリ「Rec’n’Share(レックンシェア)」との連動可能で、さらにDTXシリーズの伝統とも言える豊富な練習メニューが内蔵されている点もうれしい。
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浅胴仕様のシェル・タイプで、バーチ材を採用。Yamahaのアコースティック・ドラムを作っている工場で製造&塗装されているそうで、ルックスはまさにアコースティック・ドラム。動画でフィーチャーされているラーネル・ルイスも、このルックスと重さへの反応を称賛している。なおシェルカラーはリアルウッド(RW)ブラックフォレスト(BF)の2種類とのこと。シンバル・パッドはライドに17”と大口径モデルが追加。より本格的なサイズ仕様で演奏できるのもうれしいポイントだ。
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そしてアコースティック・ドラムでも使われているHEX RACKでセッティングできるという点も大きな特徴で、従来のエレクトロニック・ドラムでは考えられなかったフレキシブルな配置が可能となるだろう。
また併せて発表されたDTX 8は、700シリーズの後継機種。モジュールはDTX PROを搭載しており、昨年発表されたDTX 6シリーズの進化版とも言える内容だ。DTX 10と同じくメッシュ・ヘッドとシリコン製TCSヘッドを選択することができる。キック・パッドはKP80。
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Yamahaが満を持して発表するDTX10&8シリーズ。発売は9月25日となっている。詳細はYamahaのHPから確認してほしい。