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博士 山本拓矢が試した【2023年1月号】のNEW PRODUCTS〜MEINL Smack Stack Cymbals〜

  • Review:Takuya Yamamoto[bohemianvoodoo]

マイネルのハンド・クラップ系
スタック・シンバル2種4モデル

マイネルより、ハンド・クラップを再現したエフェクト・シンバルが2種類発売。

バイザンス・ビンテージ・スマック・スタックB024VSMは、B20製シンバル3枚(10″+12″+14″)で構成。素材の風合いをそのまま生かしたロウ・フィニッシュを採用し、ダークでナチュラルなサウンドが特徴。8″と16″口径の2枚組のアドオン・パックB86VSMAを追加することでより幅広いバリエーションを得ることができる。

Byzance Vintage Smack Stack

B024VSM ¥50,600

Add On Pack
B86VSMA ¥39,600

エントリー・モデルとも言える価格帯のHCSスマック・スタックは、シリーズ特有のブラス製の明るいサウンド・キャラクターを生かした、トラッシーかつパーカッシヴなサウンドで、ハンド・クラップ以外のエフェクティヴな使い方も期待できる。こちらは8″+10″+12″+14″+16″の5枚組(HCS80246SM)と、10″+12″+14″の3枚組(HCS024SM)でのラインナップ。

HCS Smack Stack

HCS80246SM ¥44,000
HCS024SM ¥27,500

Review

Byzance Vintage Smack Stack
音量の大きさと音色の安定性が強み
アドオン・パックでさらに音量を強化

このByzance Vintage Smack Stackは、先行している製品を参考にして開発されていることが明らかで、それに触れずに紹介するのはフェアではないと考えられます。

みなさんご承知かと存じますが、トレヴァー・ローレンスJr.とトルコ系シンバル・メーカーによって共同開発され、2018年に登場した、あのスタック・シンバルです。時代の音楽が求めていた楽器だったようで、他社エンドーサーも公の場で使用するなど、瞬く間に業界を席巻した、偉大な発明と言っても差し支えない楽器です。

そんな後発のポジションにおいて、音量の大きさと音色の安定性が、この楽器の強みです。相対的に厚めで、プロファイル(カーブ)もキツめなので、音量とアタックは納得がいきます。アドオン・パックで口径を大きくすると音量がさらに強化されるので、課題を感じている方はこちらもぜひ。

B024VSM ¥50,600

Add On Pack
B86VSMA ¥39,600

HCS Smack Stack
エントリー・モデルながら
他の楽器と混ぜて鳴らした際の
分離とヌケの機能面は特筆すべき

クラップ再現系のスタック・シンバルは、HCSシリーズのようなエントリー・モデルにもラインナップされるほど、広く浸透して、ニーズがある状況のようです。素材と工数でコストをカットしていると見られますが、期待される役割をしっかりと担ってくれる印象です。

エントリー・モデルと言っても侮ってはいけません。音の厚み、深み、密度といった方向では、前述のバイザンスに軍配が上がりますが、他の楽器と混ぜて鳴らした際の、分離とヌケの機能面において、このモデルにも優れた要素があります。

なお、エッジ付近をショットしても全体が鳴りにくいので、クラップ感を求める場合は、ショルダーを使って重なっている部分をまとめて叩くと良いかもしれません。こちらのHCSバージョンは、アドオン方式ではなく、3枚組か5枚組の選択式です。

HCS80246SM ¥44,000
HCS024SM ¥27,500

製品ページ:HP
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