GEAR

UP

博士 山本拓矢が試した【2024年10月号】のNEW PRODUCTS!〜LUDWIG New Bronze Phonic Snare Drums〜

ラディックのブロンズ・フォニックが復活!
ロウ・フィニッシュ・モデルも新登場!

2020年に製造を終了したブロンズ・フォニックが、フィニッシュ違いを携えて復活!

基本的な仕様は以前と同様だが、スナッピーが現在ラディックのスネアに標準装備となっている18本線に変更になっている。また、シェル素材の成分をより強調する生々しいロウ仕上げのロウ・ブロンズ・フォニックが新登場。ブラス、コパーに続くラインナップで、より選択肢が広がった。いずれのモデルもインペリアル・ラグ/チューブ・ラグの選択が可能となっている。

◎試奏ラインナップ

Bronze Phonic LB550
14″×5″
¥176,000
Raw Bronze Phonic LB550R
14″×5″
¥154,000
Raw Bronze Phonic LB552R
14″×6.5″
¥165,000

Review

Bronze Phonic

華やかさとウッドのような温かみ
マイナーチェンジによる変化も注目

数年ぶりに生産が再開されたそうで、久々に演奏しましたが、存在感と調和性が絶妙です。アルミやブラスに比べるとダークですが、ポリッシュ・フィニッシュに由来する華やかさがあり、ウッドの気配をまとったコパー系の温かみも感じられます。

10ラグでブロンズ材ということで、それなりにパワフルですが、1.2mm という標準的なシェル厚なので、コントロール性は良好。扱いやすい範疇に収まっています。キャスト・パーツを多用した、滑らかな動作のP88ACストレイナーも安心感がありますね。

消耗品関連について、裏ヘッドが自社製のクリア・フィルム&フラット・カラーから、ヘイジー・フィルム& レギュラー・カラーのものへと切り替わっており、スネア・ワイヤーも20 本から18本のタイプに変更されているので、スネア成分の違いにも注目です。

Raw Bronze Phonic

ポリッシュ仕上げよりも
リリースが控えめで太さが強調

ラディックのメタル・スネアはラインナップが豊富で、プレイヤーの好みや音楽性に応じた選択の幅が大きな魅力の1つです。共通のパーツやサイズに対して、異なるシェルを用いた楽器のバリエーションが膨大なので、それぞれを比較することでラディックの魅力を確認しやすいということも、ファンの獲得につながっているのかもしれません。

新たに登場したロウ・タイプのブロンズ・シェルは、エッジの折り返しや、ビードを形成する際の加熱の跡が印象的で、同じフォニック・シリーズのブラス・シェルやコパー・シェルとはまた違った迫力がありますね。実物を見比べて、好みの1台を見つける楽しみもありそうです。パワー感やしっかりとヌケてくるアタックは、ポリッシュ・タイプと共通ですが、リリースに残る高域成分による派手さは控えめで、太さが強調されています。従来のバリエーションに存在していた、ハンマード・タイプとは異なるドライさで、より引き締まった印象を受けました。

GEAR SPEC

Bronze Phonic LB550 ¥176,000
Raw Bronze Phonic LB550R ¥154,000/LB552R ¥165,000

【シェル】ポリッシュド・シームレス・ブロンズ(1.2mm厚)/ロウフィニッシュ・シームレス・ブロンズ(1.2mm 厚)
【サイズ】14″×5″、14″×6.5″
【フープ】プレス・フープ(スティール2.3mm厚/ 10テンション)
【ヘッド】ラディック/レモ<トップ:コーテッド・アンバサダー、ボトム:スネアサイド・アンバサダー>
【ストレイナー】P88AC
【スナッピー】18本線(L1963)

製品ページ:https://www.nonaka.com/ludwig/products/snaredrum/index_bronze.html