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    世界初のメイプル×アルミ・シェルの実力を検証! DW SonicPlyのデモンストレーション・イベント【Report】

    • 撮影:佐藤哲郎 文:吉澤 響[セカイイチ]

    Event Report
    Drum Station×DW Drums presents
    叩いて聴いて比べよう!!
    『The Drummer’s Choice DW Drumsドラムの真髄 feat. 菊嶋亮一』

    DWが2年におよぶ開発期間をかけて完成させた、世界初となるメイプル×アルミのハイブリッド・シェル=Collector’s SonicPly。去る12月3日、池部楽器店ドラムステーション秋葉原&DWの共同開催で、発表当初から注目を集めていたSonicPlyをフィーチャーしたイベントが実施された。定番モデルであるCollector’s Pure Mapleも伴い、DWサウンドの魅力に迫った本イベントの模様をお届けしよう。

    ドラム・サウンドの特色を一流のプレイで体感!
    試奏タイムも賑わうユニークかつ実験的なイベント

    12月3日、東京・秋葉原CLUB GOODMAN。会場に入るとステージ上には2台のドラム・セットが並んでいる。この日はDWコレクターズ・シリーズの新作ドラム・セット=SonicPlyがリリースされたことを受け、同シリーズの定番モデル“Pure Maple”とのキャラの違いをライヴ・ハウスの音環境で聴き比べるという、何ともユニークで実験的なイベントが開催された。

    ▲世界初のメイプル×アルミのハイブリッド・シェルを実現した、DW Collector’s SonicPly 4PC Kit(22″×18″BD、10″×8″TT、12″×9″TT、16″×14″FT)。シンバルは菊嶋氏がエンドースしているマイネルのByzanceシリーズで統一。
    ▲もう1台のドラム・キットは、DW Collector’sシリーズの定番モデル=Pure Maple Kit(22″×18″BD、10″×8″TT、12″×9″TT、16″×14″FT)。シンバルはこちらもマイネルのByzanceシリーズ。

    その2種類のドラム・セットを叩くのは、ライヴやレコーディングの第一線でバリバリ活躍しているセッション・ドラマー。さらに来場者もステージ上で試奏できるとあって、会場は開演前から期待感と高揚感、そして来場者の叩くドラムの音で満たされていた。

    開演時刻ちょうど、司会を務めた池部楽器店の市川光一氏から、ドラマーの菊嶋亮一氏とドラムテックの佐藤文耶氏が呼び込まれ、イベントがスタート。

    2部構成のこのイベント、1部はドラムのマイナスワン音源を使い、菊嶋氏が同一の楽曲を2種類のドラム・セットで演奏し、それを聴き比べるという内容。今回のキーパーソンである菊嶋氏は、Animelo Summer Liveや馬場俊英、槇原敬之といった現場第一線で活躍するドラマーで、普段からDWのCollector’s Hybrid Shell“PurpleCore”をメインで使用しており、菊嶋氏自身が今回のイベントを非常に楽しみにしているようであった。

    ここで特筆すべきは、ただ違うドラム・セットで演奏するというのではなく、佐藤氏がサウンドチェック時に入念にチューニングしたセットで演奏するという点である。佐藤氏は、菊嶋氏の好みであるロー・ピッチ・チューニングを軸に、音作りの面からそれぞれのキットの特性を引き出していた。

    菊嶋氏が最初に叩いたのは今回の目玉、SonicPly。シェルはメイプルとアルミを融合させた革新的なもので、それにより音量は増し、サステインはミュートせずとも長すぎず、さらにはチューニング・レンジも格段に広がっている。今回は佐藤氏の手により、かなりロー・ピッチにチューニングされていたにも関わらず、音色の明るさを損なうことなく大音量で会場に響いており、楽曲の中で圧倒的な存在感を放っていた。

    続いて同じ楽曲を”Collector’s Pure Maple”で演奏。こちらもロー・ピッチであったが、さすがDW、確かな存在感である。

    が、その存在感はSonicPlyの自分の居場所を主張するかのようなキャラクターではなく、楽曲にうまく馴染むが、しっかりと聴こえてくるといった音の立ち上がり方である。菊嶋氏は「SonicPlyの方が、頑張らなくてもカッコいい音が鳴る」と評していたが、まさにそれこそが革新的なシェル構造を持つSonicPlyの本質的な魅力であろう。

    続いて2部はSonicPlyのドラム・セットに、楽曲に合わせてチューニングされたスネアをセッティングし、SonicPlyとのマッチングを楽しむという内容だ。佐藤氏は、メロウな楽曲にはブロンズ・シェルのスネアをチョイスしロー・ピッチに、アップテンポな楽曲にはアルミ・シェルのスネアをチョイスしハイ・ピッチにチューニング。菊嶋氏はそれをさすがのプレイで叩きこなす。

    ▲マッチングに使用されたスネア・ドラムは、写真左からDW Collector’sシリーズのBlack Nickel over Brass、Aluminum、Bronzeの3台。サイズはすべて14″×6.5″。

    驚くべきことに、まったく性格の違うスネアを当てても破綻せず、むしろそれぞれの持ち味をスッと吸収した印象で、SonicPlyの楽器としての包容力の大きさを体感することとなった。

    SonicPlyの魅力、ひいてはDWのドラム・セットの魅力をまざまざと感じさせられた今回のイベント。その充実ぶりを裏付けるかのように、終演後も多くの来場者が試奏のためにステージへと上がっていたのが印象的であった。ドラムの音色にフォーカスを当て、それを一流のプレイで体感することができたこのイベントは、大盛況のうちに幕を閉じた。

    ▲開演前/部間/終演後の3回設けられた来場者向けの試奏タイム中も、ステージ上はそれぞれのキットを試すプレイヤーで賑わっていた。

    Information
    2026年3月16日発売のリズム&ドラム・マガジン2026年4月号では、菊嶋亮一&佐藤文耶がドラマー/ドラムテック視点でSonicPlyやDWサウンドの魅力を語る対談を掲載! こちらもお楽しみに🎵

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