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BAND-MAID「SCOOOOOP」 AKANEの華麗なるドラミングを分析!

  • Score:Koju Okayasu/AKANE(supervise) Text:Koju Okayasu

進化を続けるBAND-MAIDの痛快なハード・ロック・チューンが凝縮された最新EP「SCOOOOOP」。本作より厳選した4曲から、リズムの核を担うAKANEのテクニックが光る、注目のプレイを譜面つきでピックアップ! AKANE本人に監修いただいたドラム譜となっているので、ぜひカヴァーの参考にしてみてほしい!

メンバーがモーション・キャプチャーで見事にハマり役を演じたアニメのOP曲。のっけから攻撃的なギターに対抗するようなドラム・ソロの暴れっぷりが痛快で、アップデートを続けるAKANE流メタル・ドラミングの真価が凝縮されている(Ex-1a)!

1小節目のブラスト・ビートから3小節目のコンビネーション・フィル、バスドラの16分連打を多用した構成力も素晴らしく、ツイン・ペダル(ツーバス)使いならぜひとも挑戦してみるべき名ドラム・イントロと言っていいだろう。

ラストのサビではシンバルとスネアを交互打ちするトラディショナル・ブラスト・ビートで畳みかけ、そのツブ立ちも完璧(Ex-1b)。これで滾らないわけがない!


“お給仕”(ライヴの呼称)で盛り上がることを意識して作られた楽曲ということで、バスドラの4分打ちとハイハットのウラ打ちを基調としたダンス・ビートが核となっている(Ex-2)。特に倍音豊かなスネア・サウンド、元気良く鳴るチャイナ・シンバルのアクセントには、ツアーの勢いそのままにレコーディングされたという生々しさがパッケージされていて、オーディエンスが総ジャンプで楽しむ光景が目に浮かぶよう。 

ヴォーカルのハモりと掛け合いが楽しい楽曲。ドラムはタム類を使ったパターンを効果的に使用していて、16分のアクセントを全員で合わせるEx-3aは、アンサンブルのタイトさがよく表れている一例。

ベース・ソロ・パートのEx-3bは、MISAのキレキレのスラップに絡みつくようなフロア・タムの低音が気持ちいい! 音数多く叩いても明瞭かつパワフルに聴かせるショットのコントロール力はさすがだ。

SAIKI(vo)もキーボードで参加しているインスト曲。AKANEがインタビューで言及していたEx-4aは、ハイハットの16分打ちに片足で合わせていく高難度のパターン。奏法を見直したというバスドラの安定感に要注目だ。

Ex-4bは、クライマックス前のソロ交換のようなパート。短いながらも、ブレイクを挟みながら次々と変化していくフレージングに、ストーリー性のあるドラミングの妙が感じられる。

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