SPECIAL
今年のWinter NAMM Showで発表され、その個性的なルックスとヴィンテージ・ライクなサウンドで話題を集めるVOX Telstar 2020。リズム&ドラム・マガジン20年10月号の表紙特集“SHE IS A DRUMMER!”では、“NEOかわいい”でお馴染みのニュー・エキサイト・オンナバンド=CHAIでアイコニックなドラマーのユナにTelstarのキットを試していただきました! ここでは、2020年5月号掲載の製品レビューと併せて、彼女の試奏レポートをお届け!!
Telstar 2020 Drum Kit
1950~60年代にかけて製造されていた“ぐにゃ”っとした独特の楕円形状バス・ドラムを、SAKAE OSAKA HERITAGEのノウハウを駆使して復活させたというVOX Telstar 2020。特徴的なクロコダイル柄のカバリングや、内蔵ミュートなど、細部に渡ってオリジナルを再現しつつ現代版にアレンジ。ハードウェアはヴィンテージ・ルックスなフラット・ベースのスネア・スタンド、ハイハット・スタンドとフット・ペダルが標準装備される。
Product Report
by ユナ[CHAI]
どのピッチで叩いても
音の抜け感と鳴りがサイコー!!
(VOX Telstar と初対面して)可愛い〜 !! まず見た目のインパクトがすごい!! 特にこの楕円形のバス・ドラムは存在感があって。タム・ホルダーやシンバル・ホルダーがキットと一体になっているのも今ではなかなかありませんよね。ハードウェアがフラット・ベース・スタンドなのもキットの雰囲気にマッチしつつ、フラット・ベースだからこその繊細な音にも関わってくるし。ちょっとタイム・スリップした感覚になります(笑)。それとこのフィニッシュ。ほど良くツヤ消しされてマット感がありつつ、柔らかい光沢もあって、断然オシャレ! 60 年代のキットの見た目はそのままだけど、現代復刻版だけあってスタイリッシュさも感じるなぁ。
サウンドについては、とにかくセット全体の鳴りが良い! スネアは普段ロー・ピッチを好んでチューニングしているんですけど、しっかりローの下の部分を出してくれるし、ミュートしたらもっと渋〜い音も出てくれて、感動でした! かなり張ってハイ・ピッチにしてみたら、リム・ショットしたときのハリ感のある音で……どの音色にしてもパーフェクトですよね! バス・ドラムはフロント・ヘッドに穴が空いていないので、少しこもった感じになるのかなって想像していたんですけど、まったくそんなことはなくて。しかも口径は(奏者側から)右が12”で、左が18”とか……めちゃめちゃ面白い! 左側は腰の座ったローが感じられて、右はそれに比べると少しライトな感覚かなぁ。どちらにペダルを置いても、ふくよかさがあるのに、突き抜ける鳴りが気持ち良いですね。内蔵ミュートで、タイトにもできるし、アタックを強調することもできるし、それぞれ調整してみると全然変わりますね。ミュートやペダルの位置を変えるだけで無限大に音色を作り出せるし、自分好みにカスタムができるのは素敵ですね。
私だったら、ライヴで使いたいです! 存在感もあるし、生でこんなに鳴りが良いなら、ライヴで使ったら説得力のある音を出してくれそう。
ドラム・セットってドラマーにとって相棒的な存在で、一心同体になるものじゃないですか。だからこそ、自分を表現する1つのツールにもなると思うから、このキットとなら自分の個性を最大限に表現できると思いました。何より可愛いくてインパクト抜群なのが良い! 女の子みんなにオススメしたいです!
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