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    “最先端のプロ・ドラマー”が教えるDRUM LESSON Case 3:村石雅行[村石雅行ドラム道場]

    • 企画&取材&文:編集部 特別協力:山本晃紀[LITE] 撮影:菊地英二

    有名アーティストによるマンツーマンのドラム教室やグループ・レッスンは、SNSの発達によって、近年より身近なものへと変わりつつある。“憧れのあの人に直接ドラムを習いたい!”という夢のような話は今、現実に叶うのだ。ここでは、そんなレッスンへのマル秘潜入レポートをお届けした本誌2017年9月号の特別企画「“最先端のプロ・ドラマー”が教えるDRUM LESSON」の内容を第3回に分けてピックアップ。1回ごとの時間や費用、場所、そして何より気になるそのレッスン内容まで、全部答えてもらいます!

    Case 3:村石雅行 [村石雅行ドラム道場]
    “トップ・プロの現場”を想定した超実践的レッスン

    本企画ラストとなる第3弾は、2011年の立ち上げ以降、数多くのプロ・ドラマーを輩出している村石雅行ドラム道場。誌上コンテストでも上位入賞者に食い込むことが多い村石道場生は、普段どのような練習をしているのか。今回も特別協力をいただいたLITEの山本晃紀によるマル秘潜入レポートをお届け! “プロの現場”を想定した超ハードなレッスンを目の当たりにすることになった!

    ▲今回体験したのは、最上級コース。写真左より山本晃紀、村石道場生徒の桧垣翔平さん、外山 宰さん、繪野匡史さん、関 優梨子さん。場所は村石の自宅スタジオ。いきなり高度な4ウェイのパッド練習からスタート!

    ▲こちらはウォーミング・アップに使われていた譜面。練習パッドでのトレーニングだが、足のオスティナートをキープしながら、これらのエクササイズを行っていく。ちなみにメトロノームは4分で鳴らして( BPM 40程度)、1〜4拍目ウラでそれぞれ感じながら叩いていく、かなりのハイレベルな内容だった。

    山本晃紀
    Report

    “第一線で活躍するドラマーを
    多く輩出する教室”の理由がわかった

    レベルが高いというのは前々から噂で聞いていたんですけど、今回体験した最上級クラスのコースは完全に想像以上でした。まずみなさん、譜面を読むスピードが本当に早くて……それから生音が大きい!

    レッスンも多少心構えはしていたんですけど、衝撃的な内容で、“第一線で活躍するドラマーを多く輩出する教室”の理由がわかりました。そして、心に強く残ったのは、1回で完璧に演奏する、ミスは許されない……初見演奏のトレーニングも間違いは2回までで、村石さんが厳しいチェックで目を光らせているすごいプレッシャーの中で、それに勝つための生徒さん達の集中力は尋常じゃなく、現場で通用する力は本当に鍛えられると思いました。

    ▲こちらは譜面の初見演奏を曲の前半、後半に分けて叩いている様子。村石の厳しいチェックが入る中で、ノーミス演奏は、すさまじいプレッシャー!

    あとは村石さんの体力のすごさですよね。この日は地方の現場から帰ってきて、すぐに自宅スタジオにてレッスンがスタート、そこから夜までぶっ続けでやっているその体力、気力は心からすごいなって思いました。

    ▲課題曲の模範演奏を生徒達が携帯カメラで録画している様子を捉えたもの。村石の演奏がこの距離&生音で聴けること、自由にムービーが撮影できるのはとても貴重!

    ▲教室の隣りにあるコントロール・ルーム。本誌のドラム・コンテストのレコーディングも行われており、村石プロデュース&プロのエンジニアを迎えて仕上げていくという。

    一番良かったのは、村石さんという超一流ドラマーが目の前で叩いているところを間近で見られる、生音を聴けるっていうのは、YouTubeやネットがいくら発達しても、絶対敵わないですから。感動でした。ポップスなどの現場で活躍しているセッション・ドラマーを目指す人にはとても良いレッスンだと思いました。

    生徒さん同士も世代とかレベル関係なくすごく仲が良くて、お互い刺激しあって、情報交換もしたり、そういうところもすごく良いなと思いました。

    Message
    from
    Muraishi…

    緊張の中、プレッシャーの中でいかに良い演奏をするか
    ここでしっかりと学んでいれば

    現場に出て困ることはまずない

    Profile ●むらいしまさゆき:1964 年生まれ、熊本県出身。中学時代よりドラムを始める。東京藝術大学在学中にプロとしてのキャリアをスタート。88年にプログレッシヴ・ロック・バンド、KENSO に加入、03年に脱退。現在はFAZJAZ. jp などのバンド活動に加え、スキマスイッチ、葉加瀬太郎、ももいろクローバーZ、GLAYなど数多くのライヴ/レコーディングに参加している。村石雅行ドラム道場も主宰し、後進の育成にも力を注ぐ。

    村石雅行:僕は現場の経験が一番役に立つと思っているんですけど、今は、“プロになりたい”と思っても、なかなか現場を経験することができないんです。例えば現場で譜面をパッと渡されても演奏できませんじゃ話にならない。だからその状況をこの教室で経験させてあげようという趣旨なんです。

    僕が若い頃は仕事がいっぱいあったんですよ、バブルの頃だったし。自分はその現場で鍛えられたんです。TV 番組で言えば、工藤静香さんは全部生演奏だし、ミュージックステーションもスーパーJOCKEYもザ・ベストテンもザ・トップテンも全部生だった。そういう緊張の中、プレッシャーの中でいかに良い演奏するかっていうことは、今の時代ほぼないじゃないですか。だから僕はレッスン中、常にプレッシャーを与えているんです(笑)。そういう状況でできなきゃやっぱりダメなんですよ。ここでしっかりと学んでいれば、現場に出て困ることはまずないと思います。あとは僕が培ってきたテクニックを出し惜しみしてもしょうがないですし、自分の知っていることは生徒に全部教えてあげようと思っていますよ。僕が現場で経験したことを教えていきたいですね。

    とは言っても趣味だけでドラムを楽しみたいって生徒もいるので、クラス分けをどうするかは、他の講師達といつも考えています。急激に伸びた生徒は上のクラスに引き上げて、休みがちな子は下げることもあります(笑)。

    で、プロ・ドラマーとして仕事するようになった生徒は「もう来なくていい、あとは現場で学べ」って僕は言うんですけど、まだ来ている子もいることはいますね。

    うちは1回のレッスンが90分と長くて内容もボリューミーだし、毎回課題曲を出すから大変だと思うんですけど、「オーディションだと思って練習してこい」って言うんです。それで、ちゃんと練習してやってきているヤツはしっかりできているし、努力しているヤツは僕にはわかるんです。

    そんなふうにして生徒はライバル意識を持ったりして切磋琢磨していますけど、うちの生徒達はみんな本当に仲が良いんですよ。しょっちゅう飲みに行ったりしていて、僕も誘われたりして……友達だと思っているんですよ(笑)。

    最後に、うちの道場から最近プロ・ドラマーを輩出できているのは、ドラマガ・コンテストのおかげなんですよ。クオリティの高い課題曲に対して、試行錯誤しながら真剣に取り組むことで、“ドラマーの顔が見えるデモテープ”を作ることができるんです。RADWIMPSで活躍している森 瑞希もそうでしたが、プロデューサーや関係者にコンテスト音源を配ると、良い演奏をしている生徒に対して必ずレスポンスがありますね。

    レッスン基本情報


    【名前】
    村石雅行ドラム道場(東京)

    【レッスンの回数(月回数/予約制など)】
    村石雅行はじめプロ・ドラマーとして活躍する講師が初心者〜プロ・ドラマー志望まで直接指導。村石流の“プロ・ドラマーのノウハウ”を育成、村石プロデュースと専属エンジニアの福島浩和氏によるレコーディングも導入。

    ◎月曜日コース(90分):村石雅行/松本安生
    ◎火曜日コース(90分):松下マサナオ
    ◎水曜日コース(90分):松本安生
    ◎木曜日コース(90分):村石雅行/松本安生
    ◎金曜日コース(90分):渡部真吾
    ※詳細は公式HPをご確認ください。

    【費用(1回につき/月謝制など)】
    入会金:11,000円 月謝:16,500円(税込)
    ※入会時にテキスト代:8,210円(税込)が発生。

    【生徒の年齢層】
    小学生から60代の方まで。

    【場所(固定の教室/都内リハスタなど)】
    村石雅行ドラム道場・マイティースタジオ(☎03-5481-8885)

    【問い合わせ/詳細/連絡先】
    HP Mail Twitter

    ※大阪支部への問い合わせは和音ミュージック・エンターテインメントへ
    HP Twitter