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Shop Report – 大阪にドラム専門店“ドラムガレージ”が新オープン!
- Text & Photo:Isao Nishimoto
ドラム・ショップがひしめく大阪に新たな専門店、“ドラムガレージ”こと“SERAKU DRUMGARAGE”が北堀江に誕生した。豊富な商品ラインナップと、オープンで居心地の良い雰囲気が特徴のこのお店は、お客さんにとって“秘密基地”のような存在となることを目指したそう。そこには、“新感覚”のドラム専門店を目指したオーナーのある思いが込められているという。ここではそんなドラムガレージの魅力に迫ってみたい!
店内全品“自由に思いきり”試奏できる
ドラマーにとっての“秘密基地”!
今年4月、大阪・北堀江に新しいドラム専門店、ドラムガレージがオープンした。大阪のドラム専門店と言えばいくつかの名前が思い浮かぶが、ドラムガレージはそのどれとも違う個性的なショップだ。
まずユニークなのがロケーション。店舗は大型バイクを主に扱うカスタムショップの2階にあり、ドラムガレージへ行くにはバイク店内の階段を上がることになる。しかし、決して入りづらい店ではないどころか、そのことが後で触れる大きな強みにつながっている。
「ここは、もともとバイク屋さんが倉庫として使っていた場所で、“ここを使っていいよ”、“音も自由に出していいよ”という話から店作りが始まりました」と、店長の田名瀬信哉さんは説明する。同店の正式名称は“SERAKU DRUMGARAGE”で、この“SERAKU”とは、大阪市でクラシック/吹奏楽向けの打楽器常設スタジオや楽器レンタルを営む株式会社 瀬楽に由来する。ドラムガレージはその販売部門という位置づけだ。
「まず最初に考えたのが、“楽器は音を出してナンボ”ということ。店内で気になった楽器があればすぐに演奏できる形を取りたいと思い、それを軸にどういう店舗にするかを考えていきました」。
そんな田名瀬店長の言葉の通り、展示された楽器はすべてその場で試奏できるのがドラムガレージの最大の特徴。
「海外の楽器屋さんだと、置いてある楽器をそのままドカーンと鳴らせるところが多いですよね。ああいうのを見て“いいなあ”と思っていたので、それを実現した感じです。ツーバスのドラム・セットを思いきり叩いていただいても大丈夫です。逆に、下からバイクの音が聞こえてくることもあります(笑)。面白い環境ですね」。
商品のラインナップも、ちょっと試してみたいと思わせるものが数多く並んでいる。ショップのカラーを打ち出す強い意図を持って、しっかり“選んで”いるという印象だ。
「普段あまり見ないような楽器で、なおかつクオリティの高いものを中心に、僕が自信を持ってお薦めできるものを集めました。ドラムを始めたばかりの人もワクワクできるし、経験を積んだ人にも満足していただける。その両方を押さえた品揃えと店舗デザインは意識しています」。
そんなドラムガレージを、田名瀬店長は「お客さんにとって、秘密基地みたいな感じで利用してもらえたら」と話す。そもそも、同店はいわゆる繁華街からは外れた場所にあり、何かのついでにフラリと覗くようなショップではない。はっきりと“あそこへ行く”と決めて行くタイプの店だ。そう聞くと、一見の客に厳しいマニアックなショップをイメージする人もいるかもしれないが、最初に書いたように、ここはとてもオープンな雰囲気で居心地がいい。
「来てくださった人には楽しんで帰ってもらいたい、という思いが基本にあります。オープン以来、SNSで見つけてもらって、いろんなところからお客さんが来てくださって、ありがたいです。今は難しいですが、ゆくゆくは小規模なワークショップやイベントなども開催できたらと思っています。まずは、この店ならではのクオリティを固めてしっかり信用をとっていくことが第一。そうしてドラムガレージのファンを増やしていきたいです」。
繁華街から外れた場所と書いたが、同店は京セラドーム大阪の最寄駅の1つOsaka Metroドーム前千代崎駅から徒歩数分。他にも複数の路線の駅から徒歩10分圏内と、実は意外と便利なロケーションにある。遠方からでも足を運びやすく、それだけの価値のあるドラムガレージ。これから多くのドラマーに愛されていくことだろう。