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UP
【動画連動】大坂昌彦 ✖️ アコースティックエンジニアリング〜プロのスタジオ活用術!〜
- 録音:鹿間朋之/動画撮影:竹川彰人/スチール撮影:八島崇
- 取材&構成:編集部/文&編集:西本勲
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ドラムの音に対する感覚を
自宅スタジオが大きく変えた
「ここでポップスのドラムをレコーディングしたこともあります。デッドにしてもらって良かったです」と話す大坂。ただ、この部屋にはドラム以外にピアノも置かれており、ドラムがデッドになるように全体を吸音してしまうとピアノらしいサウンドが損なわれてしまう。そこはアコースティックエンジニアリングの腕の見せどころで、設計上の工夫により、ドラムとピアノそれぞれに合わせた響きを実現している。
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そもそもドラムだけでなく作曲やアレンジも行う大坂にとって、ここにピアノを置くのは重要なことだったという。
「以前はキーボードを使っていたんですけど、あるときアコースティック・ピアノで作曲するようになったら、その方がやっぱり良いんですよね。生の倍音が、曲作りにとても良い影響を与える……そのことがわかっていたので、スタジオを作るなら絶対ピアノも置きたいと思いました」。
さらに、ピアノを使って作曲することについてこんなことも話してくれた。
「音の響きだけじゃなくて、鍵盤のアクションもキーボードと違うので、ピアノの練習にもなるんです。“これくらい弾けるようになったんだな”と……その感覚って、実はドラムと同じ。もちろんキーボードでも練習はできますが、パッドで練習してできるようになったことをドラム・セットで演奏するときの違いみたいなものが確実にあります。ただし、ピアノの音は弾いている自分にバーンと返ってきてほしい。あまりにも音がダイレクトに返ってくると疲れてしまうドラムとは、まったく逆ですね」。
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再びドラムに話を戻すと、「音に対する感覚はかなり変わりました」と大坂は言う。それは、この部屋で楽器本来の音が濁りなく聴こえるということの証しでもある。
「以前より鋭く、細かくなったと思います。それは、自宅でいろんな楽器を試して比較できるようになったから。ドラマガの試奏レポートが書けちゃいますよ(笑)。今使っている楽器の良さも、より一層わかるようになりました」。
また、スタジオを作ったタイミングでコロナ禍が到来したことで、想定していた以上にここが大切な場所となったのは前回の取材でも話してくれた通りだ。オンライン・レッスンは海外からの受講者もいるほか、スタジオ完成前から開設していた自身のYouTubeチャンネルは投稿頻度と動画のクオリティが格段に上がり、内容の幅も広がった。
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ドラマーにとって心地良いスタジオは、共演者にとっても同様だ。今回トリオ編成でのデモ収録に参加したギターの阿部大輔は「何の問題もなくスムーズに演奏させていただきました。これって当たり前のようで当たり前じゃないんです」と話し、ベースの大塚義将は「響きが絶妙。周りの音も細かいところまで聴こえて、演奏に集中できました」とコメント。その言葉通りのリラックスした演奏は動画の終盤で観ることができる。
このスタジオがさまざまな方向から、ドラマーとしての大坂に良い影響をもたらしているのは間違いない。「今、この環境じゃなくなったらすごいストレスを感じるんだろうなと思う」という大坂の言葉がすべてを表している。自宅でドラムが叩ける部屋を手に入れることの大きな意味を、あらためて感じる今回の取材であった。
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アコースティック
エンジニアリングとは?
株式会社アコースティックエンジニアリングは、音楽家・音楽制作者のための防音・音響設計コンサルティングおよび防音工事を行う建築設計事務所。1978年に創業して以来、一貫して「For Your Better Music Life」という理念のもと、音楽家および音楽を愛する人達へより良い音響空間を共に創り続け、携わった物件の数は2,000件を超えている。現在も時代の要請に答えながら、コスト・パフォーマンスとデザイン性に優れ、「遮音性能」、「室内音響」、「空調設備」、「電源環境」、「居住性」というスタジオの性能を兼ね備えた、新しいスタイルのスタジオを提案し続けている。
株式会社アコースティックエンジニアリング
【問い合わせ】
TEL:03-3239-1871
Mail:info@acoustic-eng.co.jp
住所:東京都千代田区九段北2-3-6九段北二丁目ビル
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