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    【2021年10月号掲載】ジョーイ・ジョーディソン追悼アーカイヴ・インタビュー

    大病からの“復活”インタビュー&
    レイ・ルジアーからの追悼メッセージが到着!

    好評発売中のドラマガ2021年10月号では、7月に急逝した元スリップノットのジョーイ・ジョーディソンを16Pに渡り特集。ドラマガWebではその中から、本誌に残したインタビューの一部を公開。難病=横断性脊髄炎から復活を遂げ、ヴィミック&シンセイナムという2つのバンドを始動させたジョーイの言葉を噛み締めたい。さらに、レイ・ルジアーからの追悼コメントも公開!

    音楽を作ることとドラムを
    演奏することは僕のすべて

    ●あなたが新たに結成したシンセイナムの新作『Echoes Of The Tortured』と、ヴィミックの新作『Open Your Omen』収録予定の曲をいくつか聴かせていただきましたが、演奏を聴く限り、スリップノット脱退の原因になったという病気=“横断性脊髄炎”の影響はまったくないと言っても良さそうですね。

    ジョーイ これは日本の雑誌だったよね……(日本語で)アリガトウ! 自分の身に何が起こったのかを正確に把握するにはしばらくかかったし、何度も検査をしなきゃならなかった。でも、自分のやっている音楽の性格からしても、自分のファイティング・スピリットにかけても、そして周りの人達のためにも、カムバックする以外に選択肢はなかったんだ。しかも、以前よりも強くなってカムバックしたかった。そのために僕は毎日2、3回ジムへ通って、何人かのトレーナーについてもらってトレーニングを重ねてきたんだ。最初はほんと、何が起こったのかわからなかったし、原因を突き止めるのにも治療するのにも時間がかかったけれど、そう言ってもらえてうれしいよ。実際、今はむしろ以前よりも強く、健康
    になったと思っているんだ。この状態に持ってくるまでに、多くの努力は必要だったけれどね。

    ●“横断性脊髄炎”は悪くなると、治らないケースもあるみたいですね。

    ジョーイ そうなんだ。君の言う通り、完治しない人もいるみたいだから、恐ろしかったよ。でも、僕の主治医もトレーナーも、誰1人として僕の復活に疑問を抱いてはいなかった。それは何よりもありがたいことで、ものすごく励みになったんだ。音楽を作ることとドラムを演奏することは僕のすべてで、カムバックすることに疑問の余地はなかったけれどね。とはいえ、最初に症状が出たときには参ったよ。少しずつ悪くなるというんじゃなく、文字通りある日突然、歩けなくなったんだからね。本当に恐ろしかった。でも、今も言ったように練習とジム通いを重ねて、今は以前よりもドラムがうまくなっているよ。

    ●ゼロの状態から現在の状態に持ってくるまでに、どんな練習をしてきたんですか?

    ジョーイ 入院しているときは、ボールを蹴ったりするところからはじめて、少し動けるようになって退院してからは、この手の病気から社会復帰するための治療をしている施設を探して、そこで訓練を受けた。そして、自分で歩いて身の回りのことも自分でできるようになってから、筋肉をつけるためのトレーニングを始めたんだ。今もそれを続けながら、ドラムの練習をしたり曲を書いたりしているよ。まだ歩けなかったときにも、リハビリを兼ねてギターを弾いたり作曲したりしていたね。そのときに書いた曲の多くは『Open Your Omen』に入っているね。アルバムは11月にリリースされる予定だよ。

    ●そうなんですね。ではドラミングについて、以前と叩き方に変化はありましたか?

    ジョーイ 何も変えてはいないよ。ツアーに明け暮れていたスリップノットの頃は練習をしなかった。ショウで演奏することが日々の練習になっていたからね。でも今は、1日に4、5回ショウをやるような勢いで練習しているよ(笑)。

    ●(笑)。でもあなたのようにパワフルなサウンドで高速にプレイするためには、体力や筋力を有効に使う必要がありますよね?

    ジョーイ ああ、もちろんそうさ。それについては、シンセイナムを結成して、レコーディングに取りかかったことは、演奏活動を再開するというだけじゃなく、リハビリという意味でも、ものすごく良い機会になったんだ。ドラミングに関しては、初歩からやり直したわけじゃなかったからね。シンセイナムで僕は、普通のロック・アルバムを作ろうとしていたんじゃなく、ドラムのために難しいパターンやパートを作って、それが演奏できるように練習したんだ。レコーディングでも編集に頼らず、ライヴと同じ状況で演奏できるようにね。シンセイナムはメンバーも最高だし、僕がドラマーとして復帰するための格好の場を提供してくれている。ドラム・パートが完成した音源を他のメンバーに送って、彼らがそれを聴いてぶっ飛んだという話を知らされたときには最高の気分だったし、それでますます自信が持てるようになったね。今でも練習とジム通いに明け暮れているよ。

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