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    Archive Talk Session- GODRi[SiM]× Katsuma[coldrain]× Task-n[HEY-SMITH]

    日本のロック・シーンを牽引する3つのバンド=SiM×coldrain×HEY-SMITH。2012年にスタートした、彼らが合同で企画するライヴ・イベント、TRIPLE AXE TOURはこれまで8回を数え、圧巻のパフォーマンスで日本中のロック・ファンを熱狂へと導いてきた。そんな彼らが12月23日に初となる音源、『15MANIAX』を発表。それを記念し、“TRIPLE AXE TOUR ’17”のタイミングで行ったバンドの核となるドラマー……GODRi、Katsuma、Task-nの鼎談を再掲載! 刺激し合う“良きライバル”でもある3人がお互いの魅力について語り合った。

    ドラマーとしての役割と
    お互いが感じるそれぞれの魅力

    ●そもそも3名が初めて会ったのは、いつ頃なんですか?

    Katsuma GODRiがSiMに加入してすぐcoldrainのツアーに呼んだから、そのときじゃないかな。たぶんみんな出会ったのは同じくらいのタイミングだよね?
    Task-n でも俺とGODRiは高校生の頃に、TEEN’S MUSIC FESTIVALで一緒だったんだよね(笑)。そのときは面識もなかったけど、そのイベントのTシャツをお互い持ってて(笑)。
    GODRi そうそう、「お前、あんときの!」って。そのイベントのパンフレットに各バンドのアー写が載ってたんだけど、Task-nの顔は一番目立ってたからよく覚えてる(笑)。
    Katsuma 俺もTEEN’S MUSIC FESTIVALには出たことがあって、渋谷公会堂でライヴしたんだけど、何かすげぇ懐かしい(笑)。

    ●意外なところで共通点があるんですね。長年共にツアーを回っているからこそ感じる、それぞれの魅力はどこだと思いますか?

    GODRi まずTask-nはライヴだとMC中もずっと叩いているから、まったく水を飲まないよね。すごいと思うわ(笑)。
    Task-n まず(水を)持ち込まないから(笑)。
    Katsuma でも観てて、しんどそうだなって感じることもないし。それとパンク・バンドのドラマーって、ライヴの序盤だったり終盤だったり、人によってそれぞれエンジンがかかるポイントってあるじゃん? でもTask-nは常に一定で、安定してると思う。
    Task-n 自分でもそこは求めてるよ。基本的には冷静でいないと体力が持たないと思うし、HEY-SMITHは人数が多いから俺が安定しないとすべてがブレちゃう。でも多少ビートがブレたり、ハシったり、それはそれで全然いいんじゃないかなとも思う。
    GODRi Task-nは冷静だけどハシるところはあえてハシらせて、なおかつしっかりバンドを支えてるように感じるな。
    Katsuma 確かに周りをすごく見てると思う。猪狩(秀平/HEY-SMITH、vo)が行っちゃったら、自分も行かなきゃっていう気持ちが見ているとわかるし、ものすごくクレバーに、ちゃんとメンバー同士で対話しながらライヴしてると思うよ。
    Task-n やっぱ演者が気持ち良く演奏できないと、ライヴ自体が盛り上がらないと思うし、ドラマーがメンバーの気持ちを止めたらダメだと思うんだよね。だからフロント陣が前に行きたいときは行かせてあげるし、行き過ぎてるときはサインを出すけど、それでも行きたいんだったらついて行く。流れは自分で作らん方がいいのかなって。でもKatsumaみたいな派手なプレイは俺にはできないし……よくクリックを聴きながら叩けるよね。
    GODRi 本当だよね。俺らとはまず振りが違うし、一番大きく見える。
    Katsuma でもドラマーとしての役割を考えると、俺もTask-nに近いと思う。エモーショナルな起伏を求めているから、Task-nほど“一定”っていうのは意識しないけど。それはうちのメンバーも同じで、テクニックよりもエナジーを欲しがるんだよね。テンションの差し引きというか、持ち上げるところは持ち上げて、背中から押してあげるようなイメージ……そのエナジーをメンバーが感じることで、相乗効果が生まれると思うし、お客さんにもライヴでしか味わえない“熱”を感じてもらえると思う。
    Task-n なるほどな。GODRiは俺とKatsumaのちょうど真ん中あたりかな。器用にすべてをこなしてると思う。
    GODRi coldrainのようなラウドな曲もあれば、HEY(-SMITH)みたいなスカっぽい曲もあるし、ルーツ・レゲエのような曲もあるからね。大切なのは叩きにいく部分と、冷静にグルーヴさせる部分の使い分けだと思う。
    Katsuma GODRiのすごいところは、どんなジャンルの曲を叩いても、“なんちゃって”にならないところだよね。すべてにしっかりノリがついてるから、すごく気持ちいい。
    GODRi まあでも結局、“なんちゃって”だよ(笑)。メタルのフレーズを叩いてるときは、メタル・ドラマーになるというか……。打ち込みを再現するときは、それこそロボットになりきって(笑)、だから重たいビートを叩くときはKatsumaになるし、速い2ビートのときはTask-nになることもある。それで結果的に“自分は誰なんやろ”って(笑)。
    Katsuma 誰かが乗り移っちゃうんだ(笑)。あとGODRiはパッドを使って同期っぽくプレイすることもあるけど、あれは真似できないね。しかもクリックを使わずにやってるから、本当にすごいと思う。使い始めた頃のツアーは、まあ大変そうだったけど。ずっと良い表情でライヴしてるのに、パッド叩くときだけ超真顔だったもん(笑)。
    GODRi ライヴ終わりで良いムードになってるのに、最後に自分で投げたスティックがパッドに当たって、関係ない音が鳴り始めちゃったり、ミスすることはあるけどね(笑)。
    Task-n (笑)。でもほんとGODRiは歌もうまいし、器用だと思う。
    GODRi 真似するのが好きなんだと思う(笑)。だからカラオケでサザン(オールスターズ)を歌うと桑田さんが入ってくるし、イエモン(THE YELLOW MONKEY)歌ったら吉井さんになっちゃうよね(笑)。