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来日決定記念! ロック・スター=トミー・リーの華麗なるキャリアを辿る!! 【Biography】

  • Photo:Mediosy Media/Getty Images

デフ・レパードとのジョイント・ツアーで、11月3日、4日に来日公演が決定したモトリー・クルー。2015年以来、8年ぶりの来日を記念し、“バンドの華”を体現し続けるドラム・ヒーロー=トミー・リーのキャリアをまとめてみました!

本名Thomas Lee Bass。1962年10月3日ギリシアのアテネに生まれ、カリフォルニアに移住。幼少期からフォークやナイフで食器を叩き始め、4歳のときに最初のドラムを与えられる。小学校5年でスクール・バンドの打楽器奏者としてデビュー。初めて買ったレコードはダニー・オズモンドだが、初めて触れたロック・アーティストはレッド・ツェッペリン、KISS、AC/DC、エアロスミスなどで、初コンサートはヴァン・ヘイレンだったという。

高校ではUS101というバンドを結成し、後にSuite19というローカル・バンドで活動。音楽活動のため高校を中退後ニッキー・シックスに出会いモトリー・クルーを結成。1981年に『華麗なる激情』を発表。この頃ニッキーから“T-Bone”と呼ばれるようになる。バンドがLAメタル・ムーヴメントの代表格に成長すると共に、ロック・ドラマーとしてのトミーの地位も確固たるものに。

ドラッグ問題を克服した1989年『ドクター・フィールグッド』ではいよいよ全米1位を獲得。順風満帆のドラマー人生かと思いきや、1999年に家族との時間を優先するためという理由で突如モトリー・クルーを脱退。と同時に、自身のソロ・プロジェクトとも言えるバンド、メソッズ・オブ・メイヘムを結成し、ラップやヒップホップを採り入れたミクスチャー・ロックに傾倒する。

一方、私生活も依然ド派手で、ヘザー・ロックリア、パメラ・アンダーソンという著名な女優達と結婚したかと思えば、DV容疑で逮捕されたり、離婚したり、スキャンダルに巻き込まれたりと“悪童”の名にふさわしいお騒がせニュースはバンド脱退後も続く。

交友関係は広く、ドラマーとしてナイン・インチ・ネイル ズ、ロブ・ゾンビ、スマッシング・パンプキンズ、コートニー・ラヴ、ポスト・マローンといったアーティストの作品に客演したり、2006年にはジェイソン・ニューステッドやギルビー・クラークらと共にロックスター・スーパーノヴァを結成したりと話題には事欠かない。

2002年に1stソロ作『NEVER A DULL MOMENT』、2004年に2nd『Tommyland:The Ride』をリリース、自身がギター&ヴォーカルを務めるバンドとしてOZZ FESTにも出演を果たす。2020年には16年ぶりとなる3rd『Andro』をリリースしたことも記憶に新しいだろう。

2005年に新曲つきのベスト盤『RED,WHITE&CRUE』収録とツアーのためにモトリーヘ戻る。同年、トミーが一般の学生として寮生活を送りながら大学に通うというTV番組の企画『Tommy Lee Goes to College』が全米で話題に。40歳を超えたトミーが現役の大学生よりも破天荒な学園生活を送るという衝撃的な内容だったが、同校の厳しいマーチング・バンドで真剣にルーディメンツを学び直すという、こと打楽器に関しては生真面目な姿勢も放映され話題に。

2008年にモトリーとして『セインツ・オブ・ロスアンゼルス』をリリース。ハード・ロック界の偉大なドラマーである一方、ヒップホップやクラブ・カルチャーを こよなく愛する一面も持ち合わせており、DJ AEROをパートナーにDJユニットを結成、エレクトロとハウスをミックスしたEDMを引っさげ、DJとして世界のクラブ・シーンを飛び回る。

バンドは2014年に最後のツアーを行うことを発表。名前入りの墓標を前に“再結成はしない”という誓約書に署名する記者会見は世界中の注目を集めた。ワールド・ツアーの一環として2015年2月には来日公演も実現。そして2015年12月にロサンゼルスで開催されたステージを以ってバンドはそのキャリアに終止符を打った。

その後もドキュメンタリー映画の公開や、バンドの自伝が映画化されるなど話題に事欠かず、2019年11月に満を持して活動再開を発表。2014年に締結したツアー停止契約書を爆破するという彼ららしいやり方も話題を集めた。

LAロック・シーンを共に支えたデフ・レパードとのジョイント・ツアーは2019年にアナウンスされ、2020年に北米を回る予定だったが、パンデミックの影響で延期。2021年6月にあらためてスタートし、大成功を収めると、今年も2月から“THE WORLD TOUR”と銘打ったツアーを始動。11月3、4日に来日公演が行われることが発表された。

360度回転するドラムや、巨大な円形ループをドラムごと回る“ローラーコースター”、客席の頭上に設置されたレールをドラムが走る“CRUECI FLY DRUM COASTER”などド派手なステージ・パフォーマンスを繰り広げ、世界中を熱狂させてきたトミー・リー。2020年にDWへ復帰を果たした彼が、今回のツアーでどのようなドラム・キットを使用するのかにも注目したい!

Mötley Crüe Def Leppard Japan Tour

●11月3日(金・祝):Kアリーナ横浜 
モトリー・クルー(Closing)/デフ・レパード

●11月4日(土):Kアリーナ横浜 
デフ・レパード(Closing)/モトリー・クルー

特設ページ→https://udo.jp/concert/MotleyCrue_DefLeppard 

※本記事は2015年5月号掲載の記事に加筆した内容となります