プランのご案内
  • PLAYER

    UP

    世界クラスのグルーヴを至近距離で体感! ”スパンキー”が出演したFUYU主宰のセッション・ライヴ!!

    去る3月某日、ドラマーのFUYUから「スパンキーから日本でセッションをしたいと連絡があったので、3月18日に自分の主催でやることにしました」と編集部に連絡が! スパンキー=ジョージ”スパンキー”マッカーディーと言えば、レディ・ガガ、カニエ・ウェスト、バック・ストリート・ボーイズらビッグ・ネーム達を支える凄腕で、ゴスペル系ドラマーの先駆者的存在として、アメリカはもちろん、日本でも高い人気を誇る。

    詳しく話を聞いてみると、3月16日〜20日にかけて開催されたジャネット・ジャクソンのツアー・メンバーとしてスパンキーが来日。滞在中の空いている時間を使って、日本のミュージシャンとセッションしたいと本人から直接連絡があったという。会場となったのは渋谷のCLUB ROSSO。普段はアリーナ・クラスで演奏することの多いスパンキーのプレイを間近で見られるということで、編集部も会場へと足を運んだ。

    急遽開催が決定したにも関わらず、会場にはスティックを手にしたドラマーはもちろん、ギター/ベースのケースを担いだミュージシャンがズラリ。プロ・ドラマーも多数訪れており、注目度の高さがうかがえる。ステージ上には2台のドラム・キットが向き合うように並んでおり、これからどのようなセッションが繰り広げられるのか、期待に胸が膨らむ。

    スパンキー本人が1時間以上遅れるというトラブルもあり、到着するとそのままステージへと直行。サウンド・チェックを兼ねて何気なく叩き始めたビートがいきなり強烈! 自由に叩いているようでバック・ビートは確実&的確にポケットを突き、パワフルかつしなやか。叩き方やタッチをいろいろと試しながら、ライヴ・ハウスのドラム・セットを自分の音にアジャストしていく。

    そんな貴重なサウンド・チェックが10分ほど続いたところで、Sliver Kiddのメンバーで、世界屈指のベーシストであるバビー・ルイスがステージに登場し、自然な流れでセッションがスタート。お互いの音色、フレーズに反応しながら次々と情景が移り変わり、魅惑の音世界にオーディエンスもグッと引き寄せられていく。このワールド・クラスのリズム体によるセッションがアメリカではなく日本で、しかも目の前で繰り広げられているということが信じられない。

    2人は共にアイディア豊富で、同じプレイを繰り返すことがなく、スパンキーも「そんなビートもあるのか!」という多彩なアプローチや、超繊細から爆音まで幅広いダイナミクス表現、”ここぞ!”という場面での強引な持っていき方も見事! それでいて難解さを感じさせないのも、ポップ・フィールドで活躍している彼らだからこそ。ドラムとベースによる濃密なセッションは30分以上に渡って続き、これだけで十分満足だったが、いよいよここからが本番! スパンキーと日本のミュージシャンによるセッション・タイムへと突入!!

    強靭なフィジカルから生まれる変幻自在なタッチ

    まずはスパンキーと演奏するために来場した日本のキーボーディストとベーシストに、ジャネット・バンドのギタリストが加わり、セッションの定番曲とも言える「The Chicken」をプレイ。途中からキーボードがジャネット・バンドのメンバーに変わり、さらに白熱の展開へ。

    当たり前ではあるが、ジャネットに認められたメンバーの演奏力は超一流で、いわゆる”仕事”ではない、”遊び”の演奏だからこその凄みも感じられる。それはスパンキーもまた然り。至近距離だったこともあり、まずフィジカルの強さが印象的で、そこから生まれるタッチの変幻自在ぶりは圧巻であった。

    終盤には来場したドラマーが入れ替わりながらのツイン・ドラム・セッションとなり、松浦千昇やSoy、竹村 仁、momoなど日本の次世代を担うドラマー達が次々とステージへ。スパンキーのプレイに触発されたのだろうか、彼らも渾身のドラミングを繰り出していく。こうして夢のセッション・ライヴはあっという間に大団円となった。

    イベントをオーガナイズしたFUYUもステージ上で繰り広げられる光景に刺激を受けたようで、今後も海外のトップ・ドラマーを間近で見られる機会を作っていきたいと語っていた。続きを期待したい!