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Rhythm Section Special Talk Session #3 クリス・コールマン×中村正人[DREAMS COME TRUE]【2023年10月号掲載】
- Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine Translation & Interpretation:Akira Sakamoto Photo:Yukitaka Amemiya
2023年10月号では、国内音楽シーンを牽引するドラマー/ベーシストによる“リズム体”対談を掲載。ドラマガWebではその貴重な対談の一部をお届け!! 3組目は、DREAMSCOME TRUE WONDERLAND 2023で共演したクリス・コールマン&中村正人。2022年に共演して以来、中村が信頼を置くクリスとの仲睦まじい対談の様子を一部抜粋して掲載!!
お互い同じ音楽を聴いてきて
音楽体験が似ているから
細かく説明する必要がない
(中村正人)
●クリスは“史上最強の遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND(以下DWL)”への参加は今回が初めてですが、手応えはいかがですか?
クリス とても光栄に思っているよ。僕はたくさんのアーティストと共演する機会に恵まれてきたけれど、マサ(中村正人)やミワ(吉田美和)みたいな人達と出会ったことはなかった。マサの細やかな気配りには感動さえ覚えるよ。
アレンジャーや作曲家、ミュージシャンとして優れているということはもちろんだけど、まず人間として素晴らしいと思う。人間性というのは大事だよね。“スター気取り”の人はたくさんいるけれど、人間的に素晴らしいスターはなかなかいない。僕にとってマサは、“キング”と呼ぶにふさわしい人だと思う。
中村 裸の王様かもね(笑)。
クリス (笑)。それはともかく、今回のツアーは素晴らしいよ。スタッフも最高だしね。日本に来るといつもリラックスできるんだ。
●DWLにはこれまでも国内外のトップ・ドラマーが参加してきましたが、今回、クリスにオファーしたきっかけは?
中村 クリスと初めて会ったのは去年のLOVE SUPREME(JAZZ FESTIVAL JAPAN)で、上原ひろみさんの推薦で一緒にやってもらうことになったんです。クリスとは最初に音出ししたときから非常に相性が良かった。そこが一番ですね。年齢は彼の方が下なんですけど、お互い60〜70年代の音楽、特にアメリカのR&Bからソウル・ミュージック、ディスコ、フュージョン、クロスオーヴァーを聴いてきて、音楽体験がすごく似ているんですよ。だから細かく説明する必要がないんです。
どんなリズムだとか、どんなグルーヴにしてほしいとか、アーティキュレーション、音符の長さはこのくらいとか、僕はできる限り説明をしたくないから(笑)。そういったコミュニケーションに説明が多すぎると、なかなか音楽的にならないんですよね。その点クリスは説明がいらない。そこがまず素晴らしい。
●クリスはドリカムの音楽やアレンジなどから、中村さんの音楽的なルーツを感じることはありましたか?
クリス はっきりとわかったよ。僕の祖父は牧師で、子供が10人、孫が22人いる。父親の双子の兄弟はドラマー兼シンガーで、父親はサクソフォン・プレイヤー兼リード・シンガー、叔父はギターとトランペットを演奏して歌も歌うという具合いに……これは前にもドラム・マガジンのインタビューで話したかな? 僕はマルチ・インストゥルメンタリストの家族に囲まれて育った。
そして僕らはみんな、アース・ウィンド&ファイアー(EW&F)やギャップ・バンド、チャカ・カーン、プリンスといったトップ40の音楽を聴いて育ったんだ。父親は僕がまだ2歳の頃から床に座らせて、ヘッドフォンをつけて、音楽を聴かせていた。母親は「まあ、たいへん、坊やの耳が壊れちゃう!」って慌てていたけれど、「いや違う、コイツはファンキーになるんだ」と言い返していた(笑)。
本誌では、共演を通してクリスも感じたという“相性の良さ”や2人の音楽的ルーツ、クリスがドリカムのステージで演奏する際に意識したことなども詳細にレポート! 続きはドラマガ2023年10月号にて!
続きは発売中のドラマガ2023年10月号をチェック!