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オトナのロック・バンドとしてのモードとムードに期待が高まったONE OK ROCK 2023 LUXURY DISEASE JAPAN TOUR 【Report】

  • Text:Satoyasu Shomura/Photo:cazrowAoki
Photo:Kazushi Hamano

力強く前進することを止めないバンドの
意思を完全に具現化したTomoyaの4つ打ち

『Luxury Disease』のラストを飾る「Gravity」を終えると楽器陣のセッション・タイムへ。個々のプレイ・アビリティを存分に聴かせてくれたあとで披露されたのは、新作の中でも筆者の推し曲である「Neon」。スクリーンには摩天楼が映し出され、そこを飛び回るヘリコプターの中よりTakaが再登場するというケレン味溢れる演出には思わず喝采。

続いてリズム体が獰猛に唸りを上げる「Deeper Deeper」、開演前に配られたシンクロライトが演奏に反応し客席を真っ赤に染め上げる「Renegades」とヘヴィさが際立つ楽曲を畳み掛けた後には雄大な6/8拍子が会場を揺らす「Your Tears are Mine」が演奏される。

Photo:Kazushi Hamano

終盤を盛り上げに盛り上げるブロックでは「The Beginning」、「キミシダイ列車」、「the same as…」と過去のライヴで重要な役割を果たした楽曲群をセレクト。そして「We are」からの「Wasted Nights」という、圧倒的と言う他にないメロディの強さを完膚なきまでに叩きつけ、本編は終了。

アンコールではMCや前置きを一切置かずに歌い出しから始められた「When They Turn the Lights On」のゴスペルにも似た荘厳さ、そしてバンドとオーディエンスが織り成す“声の力”に圧倒され、最後の曲として演奏された「Stand Out Fit In」では、力強く前進することを止めないバンドの意思を完全に具現化したかのようなTomoyaの4つ打ちに思わず目頭が熱くなる思いであった。

Photo:cazrowAoki

「Let Me Let You Go」や「Neon」に顕著であったアレンジからは生演奏を心から楽しむロック・バンドの矜持が感じられ、それに引っ張られる形で過去作からの楽曲群もより一層のビルド・アップが施されていた様に思える今回のライヴ。

5月13日の札幌ドームを終えたあとは再びMUSEのツアーへの帯同と、ヨーロッパ・ヘッド・ライナー・ツアーがアナウンスされており、次なる凱旋でバンドはどうなっているんだろうと考えるだけでワクワクさせてくれる。ヤンチャなオトナのロック・バンドとしてのワンオクのモードとムードのこれからに、期待が高まるばかりだ。

しっかし待望の“生Neon”、ホンットにめっちゃくちゃカッコ良かったです。たまらんでした。

『ONE OK ROCK 2023 LUXURY DISEASE JAPAN TOUR』
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