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和楽器バンド山葵の『ドラムにこじつけッ!』 第22回「ドラムとお蕎麦」
ドラムとお蕎麦
はいどーも、今日で33歳になりました、山葵です。
わたくし、蕎麦が大好きなのであります。
どれくらい好きかというと、中学生のときに蕎麦にハマり、ついつい食べ過ぎて軽いアレルギー反応が出たくらいには好きです(えー)。
なので今は食べ過ぎには気をつけながら、ほどほどに蕎麦ライフを楽しんでおります。
僕は幼少期岡山に住んでいまして、そこは基本的にうどん文化でした。
もちろんうどんも好きでしたが、初めてスーパーで買った生そばを食べたとき、衝撃を受けました。
「これは……うどん以上に好きかもしれない」
しかしここは岡山。香川に次ぐ屈指のうどん大国。
そんな土地で蕎麦好きを名乗ろうものなら、周囲の人間に告発され、うどん収容所に入れられ再教育を施されてしまいます。
最悪の場合粛清されかねません。
うどん極右派らの密告に怯える日々。
命懸けで裏ルートから仕入れた安いゆで蕎麦を家の隅ですすりながら、少年山葵は思うのでした。
「本物のお蕎麦を食べてみたい……」
そう心に誓った少年は、一世一代の計画を実行します。
知人にはプロミュージシャンを志すためにと偽り、上京を図るのでした。
家族にすら真意は伝えてません。内部告発で消息を絶った蕎麦仲間は数知れないのですから。
本当の目的は、そう、本物の江戸前蕎麦を食べるためです。
そこからすったもんだがあり、無事上京した少年はついに本物の蕎麦を食すときが来ました。
ひとすすりした瞬間、上品な蕎麦の香りが鼻腔を駆け抜ける。
スーパーの蕎麦とは比べ物にならない奥ゆかしさを噛み締める。
不意に少年の頬に一筋の涙が伝う。
この一杯のもり蕎麦のために、散っていった仲間達。
顔をくしゃくしゃにしながらむしゃらに蕎麦を啜る少年。
その心には、新たな野望の炎が灯ったのでありました。
「この味で、岡山を、いや、世界を変えてみせる…!」
果たして、少年はうどん勢を押しのけ、世界を蕎麦に染めることができるのか?!
愛と戦いの超大作「蕎麦と山葵のハーモニー」
近日上映!乞うご期待!
……2回連続妄想シリーズですいません。
まぁ要するに、全国ツアーの各地で蕎麦を食べ回っている、そんな山葵です。
最後にひとつ、なぞかけが一つととのいました。
グルーヴィーなドラマーとかけまして、ざる蕎麦とときます。
その心は、
……どちらも“のり”が大事でしょう。
お後がよろしいようで。
ではまた!
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