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    米津玄師の最新曲「Pale Blue」のドラム的聴きどころ!

    米津玄師の11枚目となるシングル「Pale Blue」が6月16日にリリース。先行してMVが4日に公開され、すでに400万に迫る再生回数を記録するなど、話題を集めている。

    現在放送中のTBS系金曜ドラマ『リコカツ』の主題歌である「Pale Blue」は、米津本人が「久しぶりにラブソングを作りました」と語るバラード・ナンバー。ドラムには「Lemon」、「馬と鹿」などでもプレイし、ツアー・サポートも務める堀 正輝が参加している。

    そのドラム的な聴きどころをドラム・マガジンの執筆でお馴染みのドラマー/ライターの長野祐亮氏に分析してもらった。

    「Pale Blue」のドラミングでまず印象的なのは、至近距離で鳴っているように感じさせる質感の高いクローズド・リム・ショット。冒頭のAメロでは、空間を生かした手数の少ないアプローチの中で、ヴォーカルを力強くプッシュ。温かなトーンを兼ね備えた音色と相まって、陰影に飛んだ曲調を際立たせている。そして展開を追うごとに、機械のような緻密さと歌心を併せ持つハイハットや、微妙なハネを含む16分のキックの音数を増やして、小気味良い躍動を加味。このあたりの抑揚操作には、計算されたフレージングの巧さも感じる。続くサビでは一変して、ゆったりしたハーフ・タイム系リズムに変化するが、深みのあるスネアの装飾音が潤滑剤のように流れをつなぐプレイも気持ちいい。フィルは、全体を通して極力少なく抑えられているが、それ故に後半の6/8系リズムにおける、短いフィルの表現力が耳に残る。

    「Pale Blue」(通常盤)