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白根佳尚を擁するブルース・バンドが1stアルバムで往時を彷彿させるサウンド&グルーヴを披露

  • Text:Shinichi Takeuchi

ブルース・ハープ奏者であり、シンガーとして幼少期から活躍している大久保紅葉を中心に活動を続けるブルース・バンド、Momiji & The Bluestones。竹内朋康(g)、小阪惇平(g)、前田サラ(sax)、大神田智彦(b)という面々が名を連ね、そしてドラムにはKREVAや小沢健二らのサポートでも知られる白根佳尚が参加。熱気溢れるブルース・ナンバーを聴かせることで注目を集めてきた彼女達が、待望の1stアルバム『Time Machine』を1月4日にリリースした。

本作では、オーティス・ラッシュの「All your Love」、ウィリー・ディクソン「Hoochie Coochie Man」、マディ・ウォーターズ「One More Mile」など、ブルースの名曲11曲をピックアップ。往年のブルースマンに敬意を表するかのように、いずれも正面から取り組んでおり、ブルースの魅力を今に伝える好演を聴かせてくれる。メンバーの丁々発止とも言えるやり取りも聴き応え十分で、白根も「Got My Mojo Working」ではスリリングなソロを披露するなど、躍動感溢れるドラミングで盛り立てている。また、アルバム・タイトルにもなっている「Time Machine」はオリジナル曲。メンバーそれぞれの個性が映えるインスト・ナンバーで、アルバムの良いアクセントとなっている。

さらに注目は、その録音方法。ここにも「往年のブルースに思いを込めた」とのことで、あえて各楽器のブースを分けずに、リボン・マイクのみによる一発録りで行われたという。そのサウンドは、さまざまな楽器の音が混然一体となりながら、生々しくも迫力あるもの。ドラム・サウンドもさまざまな音と混ざり合いながらも、しっかりとした存在が感じられ、こちらも迫力満点だ。

◎作品情報
『Time Machine』
Momiji & The Bluestones

発売元:MIDORIYA Recordings 品番:MRCD-002 詳細はこちら●HP

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