GEAR
UP
博士 山本拓矢が試した【2023年10月号】のNEW PRODUCTS!〜CANOPUS Aluminum Alloy Snare Drum〜
- Review:Takuya Yamamoto[bohemianvoodoo]
- Photo:Takashi Yashima
カノウプスより
マット・ブラック仕上げの
アルミ・スネアがリリース!
カノウプスより、マット・ブラック仕上げのアルミ・シェル・スネアが発売。
R.O.F. PROJECTの集大成と語る本機は、スピードとインパクトがテーマで、ショート・サステインでミッド・レンジとアタックが強調されたサウンドが特徴とのこと。シェルを折り返したあとの部分(ラペル・サイズ)を深め(長め)に取っていることも、倍音の整理に寄与しているという。
クラシカルなベースボール・バット・タイプの3ポジション式インナー・マフラーが装備されているのも、カノプスならではと言えよう。
Review
軽めの仕上がりでもパワー不足を感じない
程よいレンジと扱いやすいサウンド
塗装系のフィニッシュを施したアルミ・スネアといえば、少しドラムに明るい方であれば、ラディックの80~90年代のアクロライトが思い浮かぶと思います。しかし、このスネアは、少々異なる文脈で開発されています。R.O.F PROJECTと名づけられた、60~70年代の、ラディックのスープラフォニック400や402を再現を試みたプロジェクトによって得られた知見から生まれた楽器です。
アルミ・シェルは一般的に1~3mm程度の厚みで成型されますが、金属シェルにおける0.1mmの差は、音色への影響が大きく、このモデルに最薄級の1mmが採用されているのに対し、アクロライトは1.6mmほどであり、まったくの別物であることが明らかです。フープは2.3mm程度が主流の中、薄めの1.6mmということで、かなり軽めの仕上がりですが、深めのラペル・サイズと10ラグによる剛性のおかげか、パワー不足を感じることはなく、程良いレンジに収まっています。ボルト・タイトの装着と、シェル塗装という、倍音をカットする方向の処理が、薄い金属に対してうまく機能しており、とても扱いやすいサウンドです。
GEAR SPEC
AA-1460
¥99,000
【シェル】アルミニウム合金(1mm厚/インナー・マフラー内蔵)
【サイズ】14″×6″
【フープ】プレス(スティール1.6mm厚/10テンション)
【スナッピー】ヴィンテージスネアワイヤー20本線(CPSL-14NP)
【ヘッド】打面:レモ・コーテッド・アンバサダー、ボトム:レモ・スネア・アンバサダー
【フィニッシュ】マット・ブラック・フィニッシュ
製品ページ:HP
お問い合わせ:カノウプス(☎03-5336-7960)