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試奏レポート【TAMA】STAR Reserve Snare Drum Hammered Aluminum

  • Review:Yusuke Nagano Photo:Masao Sekigawa

職人によるハンマリングを施し
明るさにパワーも兼ね備えた
TAMA STAR Reserveのアルミ・スネア

TAMA STAR Reserveシリーズの新作スネア=Hand Hammered Aluminumは、3mmという比較的厚めのアルミを採用し、熟練の金物職人の手作業によりハンマリングを施した逸品。King Gnuの勢喜 遊がSNSで投稿したことでも話題を集めた。

異なるハンマーを使い分け、中央部よりもエッジ周辺の剛性を高めることにより、奥深くボリュームのあるサウンドを獲得しているという。さらに、ブラス製の内巻きフープ(Brass Sound Arc Hoop)を装着し、倍音を適度にコントロール。吸いつきがいいというSuper Sensitive Hi-Carbon Snare Wireにより、レスポンスも追求している。

軽快で明るいという印象のアルミ・スネアにパワフルさをプラスしながらも、メタル・シェルらしい華やかな響きから高級感のある落ち着いた音色まで、多様な表現が可能となっている。

Review

各パーツとのマッチングが素晴らしく
多彩な音作りで場面を選ばす使える

アルミの特徴である鋭いレスポンスは生かしながら、同時に素材を感じさせない音の太さや深みをバランス良く加味した印象です。

ロー・ピッチでは、コシの効いた重心の低いサウンドが得られますが、適度な明るさを備えていて音像も明確。まとまりのある倍音成分には、木胴のような温かさも感じます。スナッピーも深胴を意識させないシャープな反応で、不快な残響を残さずにピタッと収束する具合いも抜群。チューニングも非常に楽だと思いました。

また極端なハイ・ピッチでは、サステインの短いアルミらしいキレ味が強調されますが、太い低域と音の芯が損なわれないため、速いパッセージを演奏してもしっかり存在感を発揮します。このあたりは音が散らない内巻き仕様のブラス・フープの効果も大きいでしょうが、特殊なハンマリングを施したアルミ・シェルとのマッチングが素晴らしいと感じます。ハイ・エンド機種なので価格もそれなりですが、チューニング次第でいろいろなサウンドを作り出せる多彩なキャラクターであり、場面を選ばずに有意義に活用できるスネアだと思います。

※画像はクリックで拡大できます。

  • スネアを裏返した様子。フープは8テンションのBrass Sound Arc Hoopを装着。

GEAR SPEC

TAS1465H
¥132,000(税込)
【シェル】ハンマード・アルミ(3mm厚)
【サイズ】14″×6.5″
【フープ】Brass Sound Arc Hoop(8テンション/内巻き)
【ストレイナー】 “Linear-Drive” Strainer & Butt(MLS50A/MLS50B)
【スナッピー】20本線
【ヘッド】レモ・コーテッド・アンバサダー

製品ページ:HP
お問い合わせ:星野楽器販売(☎0561-89-6900)