2021.03.15 UP

試奏レポート【TAMA】9″ PRACTICE PAD

Review：Takuya Yamamoto［bohemianvoodoo］　Photo：Takashi Yashima

適度な重量と打面素材により
リアルな打感を追求した
TAMAの9″練習パッド

TAMAの練習パッドに9″サイズのTSP9が新たに追加された。

ベース部には適度な重量と硬さを持つ木材繊維素材＝MDFを採用し、打面には耐久性／耐摩耗性に優れたNBR（ニトリル・ブタジエン・ラバー）を6mm厚に設定。この組み合わせにより、リアルな打感とリバウンドを追求すると共に、コントロールのしやすさと力みによる疲れの防止も考慮されている。裏面には滑りにくい素材を採用しているため、机の上やタイコ類のヘッドの上などに置いても練習が可能。別売りのスタンドにセットして使うこともできる。

Review

スネアに近いリバウンド／自然な発音
ベーシックとして優れた要素のある一台

練習パッドはいろいろと使ってきて、今もいくつか所有していますが、このモデルは安定に寄与する重量のあるベースと、実用的なリバウンド感が魅力です。

リバウンドはスネアに近いとのことですが、本当にその通りで、僕の楽器での感覚ではハイハットのボウが最も近いと感じました。ドラム・セットのテクニックを習得する上で、“シンバルからスネア、フロア・タムに至るまで、各楽器をまたいで自然にダブル・ストロークができるようなチューニング／セッティングをする”という考え方に触れたときに、それまでパッド練習で積み上げてきた技術が一気に実際のドラム演奏と結びついたという経験がありましたが、これを触ってそれを思い出しました。発音も自然で、タムやスネアなどの楽器に載せて響きを足して使ってみたり、単品でスティックの鳴りを感じながらタッチと向き合ったり、ベーシックな一台として優れた要素があると思います。