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試奏レポート【LUDWIG】“Revival” Speed King Foot Pedal

  • Review:Takuya Yamamoto[bohemianvoodoo] Photo:Takashi Yashima

オリジナルを彷彿とさせるデザインと
アップデートされたスペックの“現代版”スピードキング

ジョン・ボーナムをはじめ数々の名ドラマーが愛用してきたラディックの伝説的なフット・ペダル=スピードキング。発売から80 年以上に渡り数多くのプレイヤーに愛され続け、2014年に生産を終了するも、2020年のWinter NAMMにてリマスター版=L203が発表、満を持して国内販売を開始した。

コンプレッション・スプリングのダイレクト・ドライヴ方式はもちろんそのままに、ヒール・プレートにはベアリングを搭載。コネクティング・リンクにも改良を加え、機動性や耐久性を向上。新たにチューニング・キー・ホルダーやベルクロによる滑り止めを備えている他、クランプ・ゴムやスペーサーが付属され、フープへの傷対策も考慮されている。フィニッシュは1990年中盤以前に見られたシルバー仕上げにより、原点回帰と進化の両立を感じることができる。

Review

ベアリング、スペーサー、踏みやすさ……
さまざまな改良が施されており
新たなスピードキングの幕開けとも言える一台

根強いファンをもつ、伝説的なペダルのリマスター・モデルです。前身にあたる201と比較すると、ベアリングやダイレクト・ドライヴの接続部分などに対してさまざまな改良が施されており、新たなスピードキングの歴史の幕開けとも言える、意欲に溢れた一台に仕上がっています。

ダイレクト・ドライヴはモデルごとのアクションの違いが大きく、習得にはある種の壁が存在すると思いますが、ヘッドにかけるプレッシャーのコントロール性の高さなど、チェーンやベルトとは違った利点があります。このL203は明らかに踏みやすく感じたため、複数の愛好家にコンタクトを取ってみましたが、おおむね好意的に受け止められているようです。久々に復活したクランプの根元に取りつけるスペーサーもうれしいポイントで、ラディック以外のドラムとの相性も良好です。セッティングの際は横着せずにフロント側の高さをきちんと調整して、適切な角度を見つけることが、このペダルとうまくつき合う近道でしょう。

  • 伝統のダイレクト・ドライヴ。ビーターの固定方法は蝶ネジ式からチューニング・キーで操作可能な角頭ボルトに変更されている。

GEAR SPEC

L203
¥34,100(税込)

【ドライヴ方式】ダイレクト・ドライヴ
【調整箇所】スプリング・テンション
【付属品】専用キャンバス・バッグ

製品ページ:HP
お問い合わせ:野中貿易(☎045-211-2022)