GEAR
UP
試奏レポート【YAMAHA】Stage Custom Hip Drum Kit
- Review:Masahiko Osaka
“ハイブリッド”も実現可能
Stage Customのコンパクト・キット
ヤマハの代名詞とも言えるオール・バーチ・キット=Stage Customより、コスト・パフォーマンスに優れた浅胴モデルのStage Custom Hipが誕生。20″×8″バス・ドラムを基調とした4点セットで、フロア・タムはスネア・ドラムとしても使用可能。シェルは従来のStage Customと同じくバーチ6プライ。独特なサイジングながら、中低音域の豊かさとヌケの良いシェル鳴りを実現しているという。
また本モデルの発表に合わせてヤマハが“新たなコンセプト”を提案。
ジルジャンの小音量シンバル=L80 Low Volumeシリーズと、メッシュ・ヘッドを組み合わせることで自宅練習も可能なキットとして、さらにエレクトロニックアコースティックドラムモジュール、EAD10とトリガーを組み込むことで、“ハイブリッドコンパクトドラムキット”としても楽しめるという。
Review
叩いてみると楽しくてしょうがない
止まらなくなっちゃうくらいの遊び要素
何よりもパッと見たときのサイズ感と色のキャッチーさに絆されてしまいます。
20″×8″というバス・ドラムの持つ、独特のオーラ。まるでセットの体裁を持つ前のスウィングエイジ的サウンドを想像させます。なのにフロアが今時な深胴スネアになっちゃうというギャップ! 実際に叩いてみると、楽しくてしょうがない。見た目に違和感を覚える、コンサバ派のドラマーでも、叩き始めたら止まらなくなっちゃうくらい遊びの要素があるのでは?
浅胴のバス・ドラムはパンチーでドライでユニークな味わいを持っていて、13″のスネアとの相性もとても良いです。オール・バーチ・シェルにこだわったため、見た目以上にしっかりしたサウンドを聴かせてくれるタム。ロー・ピッチにしてもクイックにレスポンスしてくれます。
ここまでの3点はノーマルなセットの軽量版の要素なのですが、浅胴のフロアが深胴スネアになっちゃう、コロンブスの卵的なアイディアが素晴らしい! 「最近、フロアの位置に深胴スネアを置くドラマー多いよ」、「だったら最初からフロアはセカンド・スネアにすれば良い」みたいな。フロアとしても8″の深さがあるので、充分な重さも感じられます。セカンド・スネアにすればまさにロー・ピッチ。スネア同士のコンビネーション・フレーズの醍醐味がたっぷり味わえます。
ノーマルな音楽にもヒップな音楽にも、ノーマルな音楽をアブノーマルにしたいときも、とても使えるコンパクト・セットだと思います。
GEAR SPEC
SBP0F4HMSG
¥79,200(税込)
【シェル】バーチ6プライ
【サイズ】20″×8″BD、10″×5″TT、13″×8″FT、13″×5″SD
【フープ】バス・ドラム:ウッド・フープ、タム/フロア・タム/スネア・ドラム:プレス・フープ
【付属品】タム・クランプ(CL940LB)
【カラー】レーベンブラック(RB)、ナチュラルウッド(NW)、マッ
トサーフグリーン(MSG)
※写真のシンバル、ハードウェアはセットに含
まれない。
製品ページ:https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/drums/ac_drums/drum_sets/stage_custom_hip/index.html
お問い合わせ:ヤマハミュージックジャパンお客様コミュニケーションセンターギター・ドラムご相談窓口(☎0570-056-808)
◎この製品の掲載号はこちら!