KORG
MPS-10
DRUM, PERCUSSION & SUMPLER PAD

KORGからサンプラー・ドラムパッドMPS-10が発売される。

これは同社のハイエンド・モデルとなる新機種で、“あらゆるドラマーやパーカッショニストの要望に応えるべく、新たな表現力を獲得”したモデルと表現され、“ドラム・パフォーマンスをネクスト・ステージへと押し上げる”と謳われている。

まず目を惹くのは、ディスプレイを中央に配した独創的なルックス。これはWAVEDRUMやPearl e/MERGEを担当したデザイン・チームが開発したそうで、ドラム・キットに組み込んだ際に適切なセットアップと打撃位置が確保されるようなパッド・レイアウトとなっており、快適な演奏と優れた打撃検出を実現したという。これにより、標準的なパッド・サイズを維持しながら、コンパクトな筐体に10個ものパッドを配置している。

音色面では、2350ものインストゥルメントが用意され、それらを10個の各パッドに自由にアサインが可能。ダイナミクスを表現したニュアンスのバリエーションから、エレクトリック・サウンド、コンガ、ボンゴなどのパーカッション類まで多彩な音色を奏でることができる。加えて、デフォルトのマスター・リヴァーブとフィルター、2つのインサート・エフェクトにより、さらなる音色の変化も可能となっている。

また、100もの厳選されたプリセット・キットを搭載しており、さらに100のユーザーKITスロットを確保。自分だけのオリジナル・キットをカスタマイズすることも可能になっている。加えて、ウェブ・エディター「MPS-10 Editor」を使ってオリジナル・キット制作も簡便。

サンプラー機能も搭載しているので、USBメモリーから好みのサウンドをMPS-10に取り込み、任意のパッドにアサインしたり、プリセット・キットの一部を自分のサウンドに置き換えることもできる。

さらにスムーズ・サウンド・トランジション（SST）により、シンバルを叩いたあとや、サンプルのリピート後でも、音切れすることなく、完璧なトランジションを実現。音を瞬時に切りたいときは、SOUND OFFボタンを押すだけ。

そして本体上部には4つの細長いCC（コンティニュエンス・コントロール） パッドを搭載。打鍵位置を正確に検出し（128段階)、エフェクト・パラメーターを直感的にコントロールできる。また、多彩なMFX機能によりリアルタイムで音色に変換も可能。

また、フレキシブルでパワフルな4トラック・ルーパーを装備。専用のルーパー・エフェクトを使えば、独自のループ・フレーズが作れる。各トラック再生を同期する設定や、各トラック・フレーズをWAVファイルとしてエクスポートすることも可能。

パッドは耐久性と演奏性の両立を追求し、何度も試作を重ねたそうで、厳しいプロ奏者の監修を経て完成した高品質なラバー素材を採用。硬度、感度、ダイナミクスのバランスを追求している。

これまでにない斬新なパッド・レイアウトを擁し、プロ仕様の豊富な音色＆機能を搭載したMPS-10。ドラマーにとって電子パッドが欠かせなくなってきている昨今において、これまでにないクリエイティヴィティを刺激してくれることだろう。